【ブラジル全国選手権2024】第34節(2/2)[11/20-22]

投稿者: | 2024年11月20日

投稿内の選手名のリンクは、当ブログ選手紹介記事にリンクしています。
投稿内の「動画URL」はブラジルスポーツサイト「ge」YouTube公式チャンネルのダイジェスト動画にリンクしています。

全国選手権第34節 対戦組合せ


以下の5試合の概要はこちらで。→ 【ブラジル全国選手権2024】第34節(1/2)[11/20-22]
・2024/11/20 コリンチャンス(COR) x クルゼイロ(CRU)
・2024/11/20 RBブラガンチーノ(RBB) x サンパウロ(SAO)
・2024/11/20 アトレチコ・パラナエンセ(CAP) x アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG)
・2024/11/20 クリシウーマ(CRI) x ヴィトーリア(VIT)
・2024/11/20 バイーア(BAH) x パウメイラス(PAL)
以下の5試合の概要はこの記事で。
・2024/11/20 グレミオ(GRE) x ジュヴェントゥージ(JUV)
・2024/11/20 クイアバ(CUI) x フラメンゴ(FLA)
・2024/11/20 アトレチコ・ミネイロ(CAM) x ボタフォゴ(BOT)
・2024/11/2
1 ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS) x インテルナシオナウ(INT)
・2024/11/22 フルミネンセ(FLU) x フォルタレーザ(FOR)

全国選手権第34節 試合概要

グレミオ(GRE) 2-2 ジュヴェントゥージ(JUV)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=h-GJLtZaBiU
(GRE) : 3' #22 ブライトバイテ(Braithwaite, 1991)[#19 ジエゴ・コスタ(Diego Costa, 1988)]
(JUV) : 45+6' #44 マンダカ(Mandaca, 2001)[#14 エヴェルトン(Ewerthon, 2000)]
(JUV) : 52' #21 ルーカス・バルボーザ(Lucas Barbosa, 2001)[#44 マンダカ(Mandaca, 2001)]
(GRE) : 90+4' #10 クリスタウド(Cristaldo, 1996)[#6 ヘイナウド(Reinaldo, 1989)]

今節前の順位

グレミオ(GRE)は全国選手権11勝6分16敗勝点39の12位。
ジュヴェントゥージ(JUV)は全国選手権9勝10分14敗勝点37の17位。

得点シーン

(GRE) : 3' #22 ブライトバイテ(Braithwaite, 1991)[#19 ジエゴ・コスタ(Diego Costa, 1988)]
自陣ゴール前相手クロスのクリアボールを拾ったVOLエデニウソンが相手陣へロングフィード。FWジエゴ・コスタが抜け出しボールを確保すると、PA手前でDF2人を引きつけ中央へ丁寧にボールを送る。後方から駆け上がったFWブライトバイテがダイレクトに放ったグラウンダーのシュートがゴール左隅に決まり早くもホームのグレミオが先制する。[1‐0]
   FWブライトバイテは、2度のW杯などデンマーク代表として69試合10得点4アシストを誇る。トゥールーズ/FRAやミドルズブラ/ENGなどを経て加入したバルセロナでは2020/21年に41試合7得点3アシストの成績を残す。グレミオには2024年7月末に2年契約で移籍加入。クラブデビュー戦で2得点をマークするなど、グレミオ加入後の16試合で7得点2アシストを記録している。
(JUV) : 45+6' #44 マンダカ(Mandaca, 2001)[#14 エヴェルトン(Ewerthon, 2000)]
アタッキングサード入口右サイドからのFK。左SBエヴェルトンが右足で放ったクロスはゴール前でブレーキがかかり、MFマンダカが後退するDFラインを尻目に一歩立ち止まってマークを外しヘディングシュート。ジュヴェントゥージが前半最後のプレーで試合を振り出しに戻す。[1-1]
   MFマンダカは、2019年1月CSPからパライバ州選手権にて17歳のプロデビュー。2020年9月にコリンチャンスU-20への期限付き移籍後、2021年3月に完全移籍へ移行。2021年5月サンパウロ州選手権にてコリンチャンスでのクラブデビューを果たし、デビュー戦でプロ初ゴールを記録する。しかし、その後はトップチームでの出場機会はなく、2022年4月ロンドリーナへ期限付き移籍(31試合1得点2アシスト)。2023年1月ジュヴェントゥージへ期限付き移籍にて入団すると、一時はスタメンに定着するなど、34試合3得点1アシストの成績を残しチームの1部昇格に貢献。2024年初の完全移籍移行後は、交代出場が中心だったが多くの試合に出場し、現在は6試合連続のスタメン出場。今節終了時点で42試合6得点2アシストを記録中。今節はチームの2得点に絡む1得点1アシストの活躍。中盤のゲームメーカーとしての起用が多い。
(JUV) : 52' #21 ルーカス・バルボーザ(Lucas Barbosa, 2001)[#44 マンダカ(Mandaca, 2001)]
相手陣でのボール回しからPA入口中央に送られたボールをMFルーカス・バルボーザがスルー。このボールはDFにカットされたものの、MFマンダカが素早く回収し最終ライン裏へスルーパス。ポジションを取り直したMFルーカス・バルボーザが抜け出すと、間合いを詰めるGKをあざ笑うかのような軽く浮かしたシュート。GKの頭上を越したボールがゴールに吸い込まれ、ジュヴェントゥージが逆転。[1‐2]
   FWルーカス・バルボーザは、サントス育成出身で2021年4月に20歳のプロデビューを果たした194㎝の長身ウィンガー。2022年にはサントスで41試合4得点4アシストの成績を残すが、シーズン終盤から次第に出場機会を失い、2023年後半はサントスの残留争いのライバルとなったコリチバへ期限付き移籍。2024年1月2日にジュヴェントゥージへの期限付き移籍加入が発表され、シーズン当初からレギュラーとして活躍。2024年は52試合13得点5アシスト。このゴールは2試合連続のゴール。
(GRE) : 90+4' #10 クリスタウド(Cristaldo, 1996)[#6 ヘイナウド(Reinaldo, 1989)]
相手陣PA左ゴールライン手前でのFK。左SBヘイナウドがボールに軽く触れMFクリスタウドがゴールを狙うと、DFに当たったボールがコースを変えゴールネットに吸い込まれる。土壇場でグレミオが追いつく。[2‐2]
   MFクリスタウドは、ボカ・ジュニオルス/ARG育成出身で2015年にプロデビュー。スペインの2クラブやアルゼンチン国内での期限付き移籍が続くものの、いずれのチームでもポジションに定着することができず、2020年にボカ・ジュニオルスとの契約が満了。2021年に加入したウラカン(Huracán)/ARGにて、年間48試合6得点9アシストの成績を収めると、翌2022年には42試合17得点12アシストとさらに成績を伸ばす。グレミオには2023年に入団し、同年に54試合11得点12アシストを記録。攻撃の司令塔として二列目でボールを前後左右に散らし、オフザボールでは前線を追い抜き相手最終ライン裏に抜け出すなど、多くのゴールに絡む活躍。2024年もチームの攻撃の核として、今節終了時点で55試合12得点5アシスト。最近の3試合は先発を外れたが、今節は先発フル出場を果たし試合終了間際の同点ゴールという結果を残した。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:47% 53% ⇒ 前後半:57% 43%
シュート(枠内): 前半:3‐6(1‐2) ⇒ 前後半:11‐11(4‐5)
パス成功率: 前半:79% 81% ⇒ 前後半:84% 77%
ファール: 前半:10‐6 ⇒ 前後半:17‐16
黄カード(赤): 前半:3‐3 ⇒ 前後半:3‐4

   グレミオ(GRE)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKマルチェシン(Marchesín, 1988)
   4 : 右SBジョアン・ペドロ(João Pedro, 1996)、CBペドロ・ジェロメウ(Pedro Geromel, 1985)、CBホドリゴ・エリー(Rodrigo Ely, 1993)、左SBヘイナウド(Reinaldo, 1989)
   2 : VOLドッジ(Dodi, 1996)、VOLペペー(Pepê, 1998)
   2 : MFエデニウソン(Edenílson, 1989)、MFクリスタウド(Cristaldo, 1996)、
   2 : FWブライトバイテ(Braithwaite, 1991)、FWジエゴ・コスタ(Diego Costa, 1988)
   選手交代(Sai → Entra)
   45+6' CBホドリゴ・エリー → CBグスタヴォ・マルチンス(Gustavo Martins, 2002)、
   53' MFエデニウソン → MFパボン(Pavón, 1996)
   54' VOLペペー → MFモンサルベ(Monsalve, 2004)
   76' FWジエゴ・コスタ → FWアレッソ(Arezo, 2002)
   76' CBペドロ・ジェロメウ → FWソテウド(Soteldo, 1997)、

   ジュヴェントゥージ(JUV)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKガブリエウ(Gabriel, 1992)
   4 : 右SBジョアン・ルーカス(João Lucas, 1998)、CBダニーロ・ボザ(Danilo Boza, 1998)、CBルーカス・フレイタス(Lucas Freitas, 2001)、左SBエヴェルトン(Ewerthon, 2000)
   2 : VOLホナウド(Ronaldo, 1996)、VOLジャジソン(Jádson, 1993)
   3 : MFルーカス・バルボーザ(Lucas Barbosa, 2001)、MFマンダカ(Mandaca, 2001)、MFガブリエウ・タリアリ(Gabriel Taliari, 1997)
   1 : FWエリキ・ファリアス(Erick Farias, 1997)
   選手交代(Sai → Entra)
   65' MFルーカス・バルボーザ → MFネネー(Nenê, 1981)
   65' MFガブリエウ・タリアリ → MFマルセリーニョ(Marcelinho, 2002)
   75' MFマンダカ → MFジアン・カルロス(Jean Carlos, 1992)
   75' 左SBエヴェルトン → CBゼ・マルコス(Zé Marcos, 1998)
   80' FWエリキ・ファリアス → 右SBガブリエウ・イノセンシオ(Gabriel Inocêncio, 1994)

   グレミオは、今季限りの現役引退を発表しているCBペドロ・ジェロメウと、FWジエゴ・コスタを先発に抜擢。するとFWジエゴ・コスタは前半3分、自陣ゴール前から左SBヘイナウドのロングフィードに反応しボールを収め、丁寧なパスーでFWブライトバイテのゴールを演出する。
   しかし、先制後は中盤での主導権争いに後手を踏み、前線に効果的にボールを送ることができず両FWは消え、一方でCBペドロ・ジェロメウが経験豊かなポジショニングで相手の攻撃を摘み取る姿が散見されるようになる。
   試合の流れを引き寄せることができず時間が経過すると、前半最後のプレーで失点、さらに後半6分には逆転を許す。
   さらに後半11分にPKを献上するが、これを守護神GKマルチェシンがグラウンダーの難しいボールを片手で弾き出す。すると、選手交代を通じ徐々に試合の流れを掴み始めていく。
   後半終盤に差し掛かりリードを守り抜きたいジュヴェントゥージに対し執拗な攻撃を繰り返すと、後半アディショナルタイム、MFクリスタウドのシュートがDFに当たりゴールに吸い込まれるゴール。土壇場で執念が実り勝点「1」を積み上げることに成功した。
   この試合の結果、降格圏までの勝点差は「3」を維持する13位。
   全国選手権ラスト4試合は順に、クルゼイロ(A)、サンパウロ(H)、ヴィトーリア(A)、コリンチャンス(H)。
   次戦は、全国選手権第34節クルゼイロ戦が11月27日にアウェイで予定されている。

   ジュヴェントゥージは、アウェイでの試合にも関わらず積極的な試合を展開。前半早々に先制点を奪われたものの、その後は試合の流れを掴み、前半最後のMFマンダカのゴールと、後半6分のMFマンダカのアシストによるMFルーカス・バルボーザのゴールで一気に逆転する。
   しかし、後半11分のPKをFWガブリエウ・タリアリが失敗すると、その後はグレミオに主導権を譲り渡し、後半アディショナルタイムに悔しい同点ゴールを被弾。
   勝点「2」を落とす形の痛い引き分けに終えた。
   試合は引き分けに終えたものの、他会場の結果、降格圏から脱出する16位に浮上。
   ラスト4試合は、クイアバ(H)、アトレチコ・ミネイロ(A)、サンパウロ(A)、クルゼイロ(H)とモチベーションの乏しい中位のチームとの対戦が3試合組まれており、自力で残留を勝ち取りたい。
   次戦は、11月23日に全国選手権第35節、19位のクイアバをホームに迎える。残留のためには勝点「3」が必須。

クイアバ(CUI) 1-2 フラメンゴ(FLA)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=T9rOttOuyEw
(CUI) : 59' #22 デリキ・ラセルダ(Derik Lacerda, 1999)[#25 FWクレイソン(Clayson, 1995)]
(FLA) : 62' #47 ギリェルミ・ゴメス(Guilherme Gomes, 2006)[#27 ブルーノ・エンヒキ(Bruno Henrique, 1990)]
(FLA) : 90+3' #20 マテウス・ゴンサウヴェス(Matheus Gonçalves, 2005)[#30 ミシャエウ(Michael, 1996)]

今節前の順位

クイアバ(CUI)は全国選手権6勝11分16敗勝点29の19位。
フラメンゴ(FLA)は全国選手権17勝8分8敗勝点59の4位。

得点シーン

(CUI) : 59' #22 デリキ・ラセルダ(Derik Lacerda, 1999)[#25 クレイソン(Clayson, 1995)]
自陣から縦にスピードのある攻撃。ハーフライン付近でボールを受けたFWクレイソンが中央やや左の位置、相手最終ライン裏へ素早くスルーパス。FWデリキ・ラセルダがDFをスピードで上回り左足でシュートを放つと、GKの脇を抜けたボールがファーサイドのゴールネットに沈み劣勢を強いられてきたクイアバが先制。[1‐0]
   FWデリキ・ラセルダは、リオデジャネイロ州最下層リーグのECヘゼンデ(FC Rezende)から、2019年7月にポルトガル2部リーグのアカデミカOAF(Académica OAF)へ移籍。2020/21年はポルトガル1部モレイレンセへ移籍し2年間で47試合2得点4アシストの成績を残す。2022/23年スペイン2部ポンフェラディーナ(Ponferradina)にて39試合3得点3アシストの成績を収めた後、2023年7月下旬にクイアバへ期限付き移籍。2024年1月にクイアバが完全移籍、5年契約での獲得を発表。2024年はこれまで47試合5得点3アシスト。191cmの長身に加えスピードもあるストライカー。
(FLA) : 62' #47 ギリェルミ・ゴメス(Guilherme Gomes, 2006)[#27 ブルーノ・エンヒキ(Bruno Henrique, 1990)]
相手陣PA手前で相手の連係ミスを突いたFWブルーノ・エンヒキがボールを奪いPA内をゴールライン際へ持ち上がる。FWブルーノ・エンヒキがDFに挟まれながらもゴール前中央にマイナスのボールを送ると、MFギリェルミ・ゴメスがゴール前からポジションを下げ右足を振り抜く。ボールはGKが弾き返そうとするもゴールポストに当たりゴールイン。後半11分にピッチに送り出されプロデビューを飾ったばかりのMFギリェルミ・ゴメスがデビュー後6分でプロ初ゴール。フラメンゴが試合を振り出しに戻す。[1-1]
   MFギリェルミ・ゴメスはフラメンゴ育成出身で、この試合がプロデビュー戦。後半11分にピッチに送り出されると、その5分後にプロ初ゴールをマーク。今年はU-20チーム昇格1年目で35試合8得点4アシストの成績を残し、シーズン終盤にトップチームへのトレーニングに参加、試合にベンチ入りしていた。将来を期待され現行の契約では8000万ユーロ(約130億円)の契約解除金が設定されている。目標とする選手は、フラメンゴ所属でウルグアイ代表のMFデ・アラスカエッタ(De Arrascaeta, 1994)。
(FLA) : 90+3' #20 マテウス・ゴンサウヴェス(Matheus Gonçalves, 2005)[#30 ミシャエウ(Michael, 1996)]
相手陣内でCBレオ・ペレイラが左サイドライン際へボールを送ると、左SBアレキ・サンドロがワンタッチで前線へボールを流す。FWミシャエウが巧みに体を使いDFをかわすと、PAに侵入しゴールライン際から鋭いマイナスのボール。ゴール前でDFのマークを外したFWマテウス・ゴンサウヴェスが胸に当てたボールはゴールに吸い込まれ土壇場でフラメンゴが試合をひっくり返す。[1‐2]
   MFマテウス・ゴンサウヴェスは、フラメンゴ育成出身で、2022年10月全国選手権にて17歳のプロデビューを果たし、同年は3試合に出場。2023年はシーズン序盤のヘコパ・スウアメリカーナのH&Aの2試合に出場するなど大きな期待を受けるが、次第に出場機会を失い、8月からは期限付き移籍にてRBブラガンチーノでプレーする。2024年のフラメンゴ復帰後もあまり出場機会に恵まれないが、クラブは、年央の移籍ウィンドウでの保有権50%に対して500万ユーロのリオ・アーヴェ(Rio Ave)/POR、保有権70%に対して700万ユーロのRBブラガンチーノのオファーを拒否。その後は出場機会も増加しつつあり、2024年は今節終了時点で22試合2得点の成績を残している。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:34% 66% ⇒ 前後半:36% 64%
シュート(枠内): 前半:1‐14(1‐4) ⇒ 前後半:5‐19(3‐7)
パス成功率: 前半:78% 91% ⇒ 前後半:77% 88%
ファール: 前半:2‐5 ⇒ 前後半:6‐10
黄カード(赤): 前半:0‐0 ⇒ 前後半:1‐2

   クイアバ(CUI)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKヴァウテル(Walter, 1987)
   3 : CBマルロン(Marllon, 1992)、CBブルーノ・アウヴェス(Bruno Alves, 1991)、CBアラン・エンペレウール(Alan Empereur, 1994)
   5 : 右WBマテウス・アレシャンドレ(Matheus Alexandre, 1999)、VOLフィリピ・アウグスト(Filipe Augusto, 1993)、VOLフェルナンド・ソブラウ(Fernando Sobral, 1994)、VOLデニウソン(Denilson, 2001)、右WBハモン(Ramon, 2001)
   2 : FWデリキ・ラセルダ(Derik Lacerda, 1999)、FWクレイソン(Clayson, 1995)
   選手交代(Sai → Entra)
   65' VOLデニウソン → MFグスタヴォ・サウエル(Gustavo Sauer, 1993)
   65' FWクレイソン → FWイシドロ・ピッタ(Isidro Pitta, 1999)
   75' VOLフィリピ・アウグスト → 、VOLルーカス・ミネイロ(Lucas Mineiro,1996)
   75' FWデリキ・ラセルダ → FWジャジソン(Jadson, 2005)
   88' 右WBハモン → FWデイヴィジ(David, 2007)※プロデビュー戦
   後半43分にプロデビューを果たしたFWデイヴィジ(David, 2007)は、2024年初めにクイアバU-17に加入。U-17全国選手権で次々とゴールを決めると、U-20、U-23でも試合経験を積み重ね、10月28日にはトップチームの全国選手権にベンチ入りを果たしていた。なお、17歳8か月9日でのプロデビューはクイアバでのクラブ最年少記録。

   フラメンゴ(FLA)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKロッシ(Rossi, 1995)
   3 : CBファブリシオ・ブルーノ(Fabrício Bruno, 1996)、CBレオ・ペレイラ(Léo Pereira, 1996)、CBアレキ・サンドロ(Alex Sandro, 1991)
   5 : 右WBウェズレイ(Wesley, 2003)、VOLエヴェルトン・アラウージョ(Evertton Araújo, 2003)、VOLエリキ・プルガール(Ericl Pulgar, 1994)、VOLアルカラス(Alcaraz, 2002)、左WBアイルトン・ルーカス(Ayrton Lucas, 1997)
   2 : FWミシャエウ(Michael, 1996)、FWブルーノ・エンヒキ(Bruno Henrique, 1990)
   選手交代(Sai → Entra)
   57' 左WBアイルトン・ルーカス → MFマテウス・ゴンサウヴェス(Matheus Gonçalves, 2005)
   57' VOLアルカラス(Alcaraz, 2002) → MFギリェルミ・ゴメス(Guilherme Gomes, 2006)※プロデビュー戦
   90+5' FWブルーノ・エンヒキ → CBクレイトン・サンタナ(Cleiton Santana, 2003)

   クイアバは、コパ・ド・ブラジル王者フラメンゴを相手に前半はボールを支配され、専守防衛からのカウンターに賭ける。前半9分に自陣PA手前からのロングフィードにFWデリキ・ラセルダが反応、DFをかわしシュートに持ち込むがボールはGK正面。これが前半唯一のシュートとなった。
   防戦が続くクイアバだったが、後半14分、自陣からの縦に速い展開。FWデリキ・ラセルダがFWクレイソンのスルーパスを受けDFに絡まれながらもゴールネットを揺らし先制。しかし、直後の後半17分に同点弾を許す。
   後半20分を過ぎると相次いで相手ゴールに迫り、後半24分には自陣深くからのフィードに最終ライン裏へ抜け出したFWイシドロ・ピッタがゴールネットを揺らすが、VARによる3分近い検証の結果、オフサイドが認識され勝ち越しゴールは認められない。
   その後再びフラメンゴに主導権を握られ自陣に押し込まれるが、GKヴァウテルを中心にゴールを守り続ける。しかし、後半45+3分、フラメンゴFWミシャエウの個人技に翻弄され、MFマテウス・ゴンサウヴェスに決勝ゴールを奪われ試合終了。善戦虚しく1‐2の敗戦に終えた。
   全国選手権残り4試合の対戦相手は、ジュヴェントゥージ(A)、バイーア(H)、フルミネンセ(A)、ヴァスコ・ダ・ガマ(H)。
   次戦は、11月23日に全国選手権第34節、アウェイで16位、勝点差「9」で追うジュヴェントゥージ戦。この試合に勝たなければ2部降格が確定する。

   フラメンゴは、前半10分のシュートを皮切りに、MFミシャエウがスピードを武器にチャンスを演出し、また、自らがゴールを狙いチームを牽引。さらにはフィリピ・ルイス監督就任後にプレーの幅を拡げている右SBウェズレイが中央までポジションを移し惜しいシュートを複数放つなど、終始試合を支配する。
   GKヴァウテルを中心としたクイアバの固い守備網に苦しめられゴールをこじ開けられずにいると、後半14分にはカウンターから先制を許す。しかし、その3分後にプロデビューを迎えたMFギリェルミ・ゴメスがFWブルーノ・エンヒキのゴールライン際からのボールをゴールに蹴り込み同点。引き分けに終えるかと思われた後半アディショナルタイムには、前半から好プレーが続いたMFミシャエウが個人技でPA内をゴールライン際までボールを持ち運びMFマテウス・ゴンサウヴェスのゴールをアシスト。
   2006年生まれのMFギリェルミ・ゴメス、2005年生まれのMFマテウス・ゴンサウヴェスの若手2選手によるゴールを、経験豊かなFWブルーノ・エンヒキとFWミシャエウがお膳立てし、フラメンゴは苦しみながらも2‐1の逆転勝利。
   勝点を「62」に伸ばし、首位ボタフォゴとの勝点差を「7」に詰め、奇跡の優勝の可能性を残した。
   全国選手権ラスト4試合は、フォルタレーザ(A)、インテルナシオナウ(H)、クリシウーマ(A)、ヴィトーリア(H)。
   次戦は、11月26日に全国選手権第35節、アウェイにて勝点差「2」で追う3位フォルタレーザとの対戦。

アトレチコ・ミネイロ(CAM) 0-0 ボタフォゴ(BOT)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=uDiMNP66t-M

今節前の順位

アトレチコ・ミネイロ(CAM)は全国選手権10勝12分11敗勝点42の10位。
ボタフォゴ(BOT)は全国選手権20勝8分5敗勝点68の首位。

得点シーン

N/A

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:39% 61% ⇒ 前後半:29% 71%
シュート(枠内): 前半:1‐9(0‐1) ⇒ 前後半:3‐27(0‐4)
パス成功率: 前半:80% 85% ⇒ 前後半:70% 87%
ファール: 前半:8‐7 ⇒ 前後半:9‐11
黄カード(赤): 前半:1‐0(1‐0) ⇒ 前後半:5‐0(1‐1)

   アトレチコ・ミネイロ(CAM)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKエヴェルソン(Éverson, 1990)
   3 : CBサラビア(Saravia, 1993)、CBブルーノ・フッキス(Bruno Fuchs, 1999)、CBリヤンコ(Lyanco, 1997)
   5 : 右WBマリアーノ(Mariano, 1986)、VOLオターヴィオ(Otávio, 1994)、MFサラーチョ(Zaracho, 1998)、VOLファウスト・ベラ(Fausto Vera, 2000)、左WBフーベンス(Rubens, 2001)
   2 : FWパウリーニョ(Paulinho, 2000)、FWデイヴェルソン(Deyverson, 1991)
   選手交代(Sai → Entra)
   46' FWパウリーニョ → CBイゴル・ハベーロ(Igor Rabello, 1995)
   70' FWデイヴェルソン → FWフッキ(Hulk, 1986)
   82' MFサラーチョ → VOLパウロ・ヴィトル(Paulo Vitor, 2004)
   90+1' VOLオターヴィオ → FWベルナルジ(Bernard, 1992)

   ボタフォゴ (BOT)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKジョン・ヴィクトル(John Victor, 1996)
   4 : 右SBヴィチーニョ(Vitinho, 1999)、CBバストス(Bastos, 1991)、CBアレキサンデル・バルボサ(Alexander Barboza, 1995)、左SBアレックス・テレス(Alex Telles, 1992)
   2 : VOLマルロン・フレイタス(Marlon Freitas, 1995)、VOLグレゴーリ(Gregore, 1994)
   3 : MFルイス・エンヒキ(Luiz Henrique, 2001)、MFエドゥアルド(Eduardo, 1989)、MFチアゴ・アルマダ(Thiago Almada, 2002)
   1 : FWチキーニョ・ソアレス(Tiquinho Soares, 1991)
   前日に開催された2026W杯南米予選に出場したブラジル代表FWイゴル・ジェズス(Igor Jesus, 2001)がベンチスタート、ベネズエラ代表MFサバリーノ(Savarino, 1996)は欠場。前日の南米予選に32分間プレーしたブラジル代表MFルイス・エンヒキは先発に起用される。
   選手交代(Sai → Entra)
   58' MFエドゥアルド → FWジュニオール・サントス(Júnior Santos, 1994)
   67' 左SBアレックス・テレス → 左SBクイアバーノ(Cuiabano, 2003)
   67' 右SBヴィチーニョ → FWジェフィーニョ(Jeffinho, 1999)
   77' FWチキーニョ・ソアレス → FWイゴル・ジェズス(Igor Jesus, 2001)
   77' MFルイス・エンヒキ → MFマテウス・マルチンス(Matheus Martins, 2003)

   11月30日に開催されるコパ・リベルタドーレス決勝戦の前哨戦となる一戦。
   全国選手権で首位を走るボタフォゴは、前日に開催された2026W杯南米予選に出場したFWルイス・エンヒキをスタメンに起用するなど勝利を優先。一方のアトレチコ・ミネイロは、照準をリベルタドーレスに合わせ、パラグアイ代表CBジュニオール・アロンソ(Júnior Alonso, 1993)がベンチ外となり、FWフッキはベンチスタート。手の内を隠す。
   試合は立ち上がりからボタフォゴがアトレチコ・ミネイロを相手陣に押し込む展開。
   アルゼンチン代表で今回の南米予選では出場機会のなかったMFチアゴ・アルマダが、前半11分に相手陣中央をドリブルでボールを持ち上がりFWルイス・エンヒキとのタベーラから惜しいシュートを放つと、前半25分にはFKから直接ゴールを狙う。また右サイドではMFルイス・エンヒキが緩急をつけたドリブルで対面のSBフーベンスを翻弄。前半37分、前半40分と相次いでイエローカードを誘発し退場へ追い込み、ボタフォゴが前半のうちに数的優位に立つ。
   後半はボタフォゴが猛攻。一方のアトレチコ・ミネイロは、ゴール前に人数をかけ鍵をかける。
   ボタフォゴは、相手守備ブロックの周りをボールを展開し、ミドルシュートや最終ライン裏への抜け出し、クロスなどでゴールに迫る。
   後半17分、PA手前左サイドからPA内ファーサイドへ柔らかいクロス。右SBヴィチーニョが絞り込みヘディングシュートに持ち込むがアトレチコ・ミネイロGKエヴェルソンがクロスバーの上へボールを追いやる。
   猛攻を続けるボタフォゴだったが、ゴール前を固めるアトレチコ・ミネイロ守備陣から最後までゴールを奪えず、試合は0‐0の引き分け。
   試合終了間際から終了後にかけては選手間で揉め合いが発生し、ボタフォゴから2選手が退場。リベルタドーレス決勝戦に向け遺恨が残る試合となった。

   アトレチコ・ミネイロは、ゴール前での堅守以外にいい所はなく、公式戦は8試合に勝ち星から遠ざかり、足元は5試合連続無得点。
   リベルタドーレス決勝まで2試合残されているが、ガブリエル・ミリット監督はどのようなチームを建て直してくるのだろうか。
   今季の残り試合は、第35節サンパウロ(A)、第36節ジュヴェントゥージ(H)、リベルタドーレス決勝ボタフォゴ、第37節ヴァスコ・ダ・ガマ(A)、最終節アトレチコ・パラナエンセ(H)。
   次戦は、11月23日にアウェイにて全国選手権第35節サンパウロ戦が予定されている。

   ボタフォゴは、第32節終了時点で2位パウメイラスとの勝点差を「6」に拡げたものの、第33節クイアバ戦は28本のシュートも虚しく0‐0の引き分け、今節も前半のうちに数的優位に立ち、27本ものシュートを浴びせたものの、2試合連続のノーゴールによる引き分けに終えた。
   この結果、2位パウメイラスとの差は再び「2」にまで縮まることとなった。
   今季残り試合は、ヴィトーリア(H)、パウメイラス(A)、([リベルタドーレス決勝]アトレチコ・ミネイロ)、インテルナシオナウ(A)、サンパウロ(H)の5試合。第36節は2位パウメイラスとの直接対決。さらにその中3日後の11月30日にはリベルタドーレス決勝アトレチコ・ミネイロ戦。次戦以降は週2試合の日程が続き、好調のインテルナシオナウ、サンパウロと一筋縄ではいかない対戦相手が待ち構えている。
   次戦は、11月23日にホームにて全国選手権第35節ヴィトーリア戦。

ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS) 0-1 インテルナシオナウ(INT)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=GVUHV_fEPSo
(INT) : 65' #21 ウェズレイ(Wesley, 1999)[#19 ボレー(Borré, 1995)]

今節前の順位

ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)は全国選手権12勝7分14敗勝点43の9位。
インテルナシオナウ(INT)は全国選手権16勝11分6敗勝点59の5位。

得点シーン

(INT) : 65' #21 ウェズレイ(Wesley, 1999)[#19 ボレー(Borré, 1995)]
相手陣右サイドライン際でのボール奪取から複数のワンタッチパスでボールをPA手前中央に運び、FWボレーが最終ライン裏へのスルーパスを試みる。このパスはDFのカットにされるものの、そのこぼれ球をFWウェズレイがペナルティサークル手前から鋭く右足を振り抜き、ボールが一直線にゴール左隅に決まりインテルナシオナウが先制。[0‐1]
   FWウェズレイは、パウメイラス育成出身で、2019年6月期限付き移籍先のヴィトーリアから全国選手権2部にて20歳のプロデビュー。パウメイラス復帰後の2020‐2022年の3年間で124試合13得点14アシストを記録し、2023年に300万ユーロの移籍金でクルゼイロへ完全移籍。クルゼイロでもウィングとしてチームを牽引するが、チームは得点力不足から残留争いに巻き込まれ、FWウェズレイもシーズン終盤には出場機会が減少する。2024年2月200万ユーロにてインテルナシオナウへ完全移籍。加入当初は交代出場が続くが、全国選手権開幕2試合連続ゴールを決めると以降はスタメンに定着。2024年は今節終了時点で45試合11得点2アシストを記録中。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:43% 57% ⇒ 前後半:49% 51%
シュート(枠内): 前半:6‐6(1‐2) ⇒ 前後半:12‐16(2‐7)
パス成功率: 前半:85% 84% ⇒ 前後半:80% 81%
ファール: 前半:3‐5 ⇒ 前後半:8‐10
黄カード(赤): 前半:0‐0 ⇒ 前後半:1‐0

   ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKレオ・ジャルジン(Léo Jardim, 1995)
   4 : 右SBパウロ・エンヒキ(Paulo Henrique, 1996)、CBジョアン・ヴィクトル(João Victor, 1998)、CBレオ(Léo, 1996)、左SBルーカス・ピトン(Lucas Piton, 2000)
   2 : VOLマテウス・カルヴァーリョ(Mateus Carvalho, 2002)、VOLガウダメス(Galdames, 1996)
   3 : MFマシミ・ドミンゲス(Maxime Dominguez, 1996)、MFディミトリ・パイェ(Dimitri Payet, 1987)、MFレアンドリーニョ(Leandrinho, 2005)、
   1 : FWベヘッチ(Vegetti, 1988)
   選手交代(Sai → Entra)
   58' MFマシミ・ドミンゲス → FWハイアン(Rayan, 2006)
   58' MFレアンドリーニョ → エメルソン・ロドリゲス(Emerson Rodríguez, 2000)
   69' MFディミトリ・パイェ → MFフィリピ・コウチーニョ(Philippe Coutinho, 1992)
   69' VOLガウダメス → VOLウーゴ・モウラ(Hugo Moura, 1998)
   82' 右SBパウロ・エンヒキ → FWプーマ・ロドリゲス(Pumita Rodríguez, 1997)

   インテルナシオナウ(INT)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKロチェ(Rochet, 1993)
   4 : 右SBアギーレ(Aguirre, 2000)、CBロジェル(Rogel, 1997)、CBヴィトン(Vitão, 2000)、左SBヘネー(Renê, 1992)
   2 : VOLホームロ(Rômulo, 2000)、VOLブルーノ・エンヒキ(Bruno Henrique, 1989)
   3 : MFブルーノ・タバタ(Bruno Tabata, 1997)、MFアラン・パトリッキ(Alan Patrick, 1991)、FWウェズレイ(Wesley, 1999)
   1 : FWボレー(Borré, 1995)
   選手交代(Sai → Entra)
   61' MFブルーノ・タバタ → MFガブリエウ・カルヴァーリョ(Gabriel Carvalho, 2007)
   61' VOLホームロ → VOLフェルナンド(Fernando, 1987)
   68' FWウェズレイ → MFヴァンデルソン(Wanderson, 1994)
   69' FWボレー → FWエネル・バレンシア(Enner Valencia, 1989)
   85' VOLブルーノ・エンヒキ → MFルイス・オターヴィオ(Luis Otávio, 2007)

   ヴァスコ・ダ・ガマは、ボタフォゴ、フォルタレーザの上位チームとの連戦でともに0‐3の敗戦、地力の差を見せつけられる結果に終えた。今節は引き分けを挟み10連勝中と勢いに乗るインテルナシオナウをホームに迎える。
   前半立ち上がりこそヴァスコ・ダ・ガマがボールを握るものの、次第にインテルナシオナウが守備隊形を整備。中盤での主導権争いが繰り広げられるようになり、互いに効果的に相手ゴールに迫ることができず一進一退の攻防となる。
   この試合最初の大きなチャンスはヴァスコ・ダ・ガマに訪れる。前半30分、VOLマテウス・カルヴァーリョが左サイドを縦にPA内に侵入し、MFディミトリ・パイェのスルーパスをダイレクトにシュート。DFに当たったボールが縦回転で浮きGKの頭上を越すが、ゴールライン上でインテル左SBヘネーがクリア。ヴァスコ・ダ・ガマは絶好の得点機を逸する。
   後半に入るとインテルナシオナウが相手陣での組織的な守備を展開、後半5分、10分、17分、19分と相次いでボール奪取後の素早い展開からシュートにまで持ち込んでいく。
   すると、後半20分、やはり相手陣でのボール奪取からワンタッチパスを繋ぎ、最後はパスカットに遭ったこぼれ球にFWウェズレイが豪快に足を振り抜き、インテルナシオナウが先制する。
   同点に追いつきたいヴァスコ・ダ・ガマは攻撃な選手を次々と投入し反撃。後半37分、相手ゴールキックをMFフィリピ・コウチーニョが頭で跳ね返すと、FWベヘッチが抜け出しインテルGKロチェと一対一。GKロチェがPAから果敢に飛び出しシュートブロックするものの、そのこぼれ球を拾ったFWプーマ・ロドリゲスがシュート。しかし、ボールに勢いがなくゴール手前でDFがクリア。
   その後はややオープンな展開となったものの、インテルナシオナウが最後までヴァスコ・ダ・ガマにゴールを許さず、1‐0の勝利を収めた。

   ヴァスコ・ダ・ガマは、ボタフォゴ、フォルタレーザと上位2チームとの連敗に続き、好調インテルナシオナウにも敗れ3連敗。全国選手権序盤の不振から抜け出し中位に安定、コパ・ド・ブラジルでは準決勝にまで進出したものの、この3連戦は現体制ではやや頭打ちになったようにも感じられる結果に終えた。
   全国選手権残り4試合の対戦相手は、コリンチャンス(A)、アトレチコ・ゴイアニエンセ(H)、アトレチコ・ミネイロ(H)、クイアバ(A)。
   次戦は、11月24日に全国選手権第35節、アウェイでのコリンチャンス戦。

   インテルナシオナウは、4引き分けを挟む11連勝。2024年8月18日第23節アトレチコ・ゴイアニエンセ戦の敗戦以来、連勝街道を走っている。
   今季残り4試合の対戦相手は、RBブラガンチーノ(H)、フラメンゴ(A)、ボタフォゴ(H)、フォルタレーザ(A)。最終3連戦は上位との対戦。今季の集大成となる連戦が控えている。
   次戦は、11月24日に全国選手権第35節、ホームにRBブラガンチーノを迎える。

フルミネンセ(FLU) 2-2 フォルタレーザ(FOR)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=gIaN2R0zbg4
(FLU) : 11' #45 リマ(Lima, 1996)[#11 ケーノ(Keno, 1989)]
(FOR) : 19' #21 モイゼス(Moisés, 1996)[#9 ルセロ(Lucero, 1991)]
(FOR) : 43' #11 マリーニョ(Marinho, 1990)[#21 モイゼス(Moisés, 1996)]
(FLU) : 85' #14 ヘルマン・カーノ(Germán Cano, 1988)[#7 ヘナト・アウグスト(Renato Augusto, 1988)]

今節前の順位

フルミネンセ(FLU)は全国選手権10勝7分16敗勝点37の15位。
フォルタレーザ(FOR)は全国選手権18勝9分6敗勝点63の3位。

得点シーン

(FLU) : 11' #45 リマ(Lima, 1996)[#11 ケーノ(Keno, 1989)]
自陣中央やや左から左SBジオゴ・バルボーザが縦に鋭いパス。最終ラインに並ぶFWカウワン・エリアスがポストプレーでMFガンソへボールを下げるとワンタッチで左サイドライン際のMFケーノへボールが送られる。ボールを受けたMFケーノは、PAに向かいドリブルを開始。PA侵入後にDF2選手を見事な足技でかわし縦に抉ってマイナスのパス。これをダイレクトにMFリマが足を振り抜き早くもフルミネンセが先制する。[1‐0]
   MFリマは、グレミオ育成出身で2017年3月に20歳のプロデビュー。2019年途中に加入したセアラーにて3年半で160試合20得点14アシストの記録を残し2023年にフルミネンセに加入。フェルナンド・ジニース監督のもと、同年は先発、交代出場とフル稼働し、66試合7得点5アシスト、チームのクラブ史上初のリベルタドーレス制覇に貢献する。的確なポジショニングで、高い位置でコネクター役となり、守備面での貢献度も高い玄人好みのプレーを見せる。2024年は今節終了時点で47試合7得点2アシスト。
(FOR) : 19' #21 モイゼス(Moisés, 1996)[#9 ルセロ(Lucero, 1991)]
自陣入口での組織的な厳しいマークから相手のパスをカット。これを拾ったMFエマヌエル・マルティネスが相手陣中央をドリブルでボールを持ち上がり右サイドへのパスを選択。PAに入った位置でボールを受けたFWルセロがこれ以上ないほどの綺麗なクロス。ボールに飛びつくフルミネンセGKファビオの指先を越えたボールをファーサイドでMFモイゼスがダイレクトに足を合わせ、フォルタレーザがこの試合最初の好機を逃さず試合を振り出しに戻す。
   FWモイゼスは、2021年全国選手権2部ポンチプレッタでの活躍が評価され2022年にフォルタレーザに加入し66試合16得点7アシスト。2023年はチームの全国選手権序盤の躍進に貢献するが、2023年7月にクルス・アスル/MEXへ450万ユーロにて移籍する。しかし、クルス・アスルでは19試合2得点1アシストの不満足な成績に終え、2024年1月フォルタレーザに復帰。復帰後は勝手知ったるボイボダ監督のサッカーで実力を発揮し、スタメン、途中交代で多くの試合に出場。2024年はこれまで50試合15得点6アシスト。今節の1得点1アシストなど、最近の5試合は3得点1アシスト。
(FOR) : 43' #11 マリーニョ(Marinho, 1990)[#21 モイゼス(Moisés, 1996)]
ハーフライン付近左サイドライン際でのボールの出どころへのプレスからMFエマヌエル・マルティネスがボールを奪うと、MFモイゼスを経てオフサイドぎりぎりで右サイドを抜け出したMFマリーニョへボールが渡る。MFマリーニョはPAに侵入するとDFとGKの動きを冷静に確認し、左足のコントロールショット。ボールはファーサイドのゴールネットを揺らしフォルタレーザが逆転。[1‐2]
   FWマリーニョは、2008年3月リオデジャネイロ州選手権にてフルミネンセから17歳のプロデビュー。2016年ヴィトーリアにて43試合21得点6アシストの成績を残し、2017年は中国でプレー。2019年5月に加入したサントスにて2022年に43試合24得点8アシストの全項目でキャリアハイの成績を収める。フォルタレーザには2023年7月にフラメンゴから加入。2024年は約6週間チームを離脱したが、今節終了時点で43試合8得点4アシストの成績を残している。スピード豊かで守備への貢献度も高い決定力のあるウィンガー。
(FLU) : 85' #14 ヘルマン・カーノ(Germán Cano, 1988)[#7 ヘナト・アウグスト(Renato Augusto, 1988)]
ビルドアップのボールを相手陣に入った位置で受けた右SBサムエウ・シャヴィエルが緩急をつけたドリブルでDFをかわしながらゴールライン際までボールを運びゴール前にクロス。ファーサイドでMFヘナト・アウグストが頭でボールを折り返すとFWヘルマン・カーノが頭でゴール右隅に押し込み土壇場でフルミネンセが同点に追いつく。
   FWヘルマン・カーノは、2022年全国選手権得点王(26得点)。アルゼンチン出身でコロンビアやメキシコで活躍した後、2020年にヴァスコ・ダ・ガマに加入し2年間で101試合43得点4アシスト、2022年フルミネンセ加入後は昨年までの2年間で131試合84得点10アシスト。2024年はケガのため始動が遅れ、リベルタドーレス、全国選手権のいずれの大会も精彩を欠き、監督交代後には控えに回る試合が増えていった。さらには、7-9月にかけて2か月間ケガのために戦列を離脱するなど、2024年は今節終了時点で38試合7得点2アシストに止まっている。しかし、このゴールはゴール前で巧みにフリーの体勢となり、一発で仕留める本来の姿を取り戻すゴールだった。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:73% 27% ⇒ 前後半:74% 26%
シュート(枠内): 前半:4‐5(2‐2) ⇒ 前後半:10‐12(5‐5)
パス成功率: 前半:94% 80% ⇒ 前後半:90% 77%
ファール: 前半:5‐7 ⇒ 前後半:9‐11
黄カード(赤): 前半:0‐1 ⇒ 前後半:1‐2

   フルミネンセ(FLU)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKファビオ(Fábio, 1980)
   4 : 右SBサムエウ・シャヴィエル(Samuel Xavier, 1990)、CBチアゴ・シウヴァ(Thiago Silva, 1984)、CBチアゴ・サントス(Thiago Santos, 1989)、左SBジオゴ・バルボーザ(Diogo Barbosa, 1992)
   1 : VOLマルチネリ(Martinelli, 2001)
   4 : MFジョン・アリアス(Jhon Arias, 1997)、MFリマ(Lima, 1996)、MFガンソ(PH Ganso, 1989)、MFケーノ(Keno, 1989)
   1 : FWカウワン・エリアス(Kauã Elias, 2006)
   選手交代(Sai → Entra)
   58' FWカウワン・エリアス → FWヘルマン・カーノ(Germán Cano, 1988)
   58' MFリマ → FWケビン・セルナ(Kevin Serna, 1997)
   65' MFケーノ → MFヘナト・アウグスト(Renato Augusto, 1988)
   87' 左SBジオゴ・バルボーザ → FWジョン・ケネジー(John Kennedy, 2002)、
   87' VOLマルチネリ → VOLベルナル(Bernal, 2003)

   フォルタレーザ(FOR)のスタメンは以下の通り。
   GK : GKジョアン・ヒカルド(João Ricardo, 1988)
   4 : 右SBエマヌエル・ブリテス(Emanuel Brítez, 1992)、CBクスチェヴィッチ(Kuscevic, 1998)、CBチチ(Titi, 1988)、左SBマンクーソ(Mancuso, 1999)
   2 : VOLゼ・ウェリソン(Zé Welison, 1995)、VOLエルクレス(Hércules, 2000)
   3 : MFマリーニョ(Marinho, 1990)、MFエマヌエル・マルティネス(Emmanuel Martínez, 1994)、MFモイゼス(Moisés, 1996)
   1 : FWルセロ(Lucero, 1991)
   選手交代(Sai → Entra)
   69' MFモイゼス → FWブレーノ・ロペス(Breno Lopes, 1996)
   72' MFマリーニョ → MFヤゴ・ピカチュー(Yago Pikachu, 1992)
   72' MFエマヌエル・マルティネス → MFポチェチーノ(Pochettino, 1996)
   81' VOLエルクレス → VOLルーカス・サシャ(Lucas Sasha, 1990)
   82' 左SBマンクーソ → 左SBブルーノ・パシェコ(Bruno Pacheco, 1991)

   立ち上がりはホームのフルミネンセがフォルタレーザ守備網のマークをたやすく外し左サイドを中心に相手ゴールに迫る。
   すると、前半11分、FWケーノがキレのある見事なドリブルでPA内左をゴールライン際へボールを運びMFリマの先制ゴールを演出する。
   フォルタレーザは守備で後手に回り、攻撃の糸口を掴むことができない状態が続くが、前半19分、自陣入口での厳しいマークからボールを奪い取ると、縦に素早くボールを運び、PA内右からFWルセロの研ぎ澄まされたクロス。ファーサイドでFWモイゼスが足を合わせ、この試合初の好機をゴールに結びつける。
   同点に追い付かれたフルミネンセだが、その後もボール支配を続け、相手陣で試合を展開。しかし、フォルタレーザの守備も時間の経過とともに整備されていき、序盤のようにフルミネンセが相手ゴールに迫る場面は減り、試合はフルミネンセが優勢ながらも均衡した状態に陥る。
   前半43分、フォルタレーザは自陣の高い位置左サイドで相手ボールを奪い取ると、すばやく右サイドへボールを繋ぎ、MFマリーニョをコースを狙ったシュートで逆転に成功。
   フォルタレーザは、組織的な守備から効率よくゴールを奪い2-1で前半を折り返す。
   後半も前半同様フルミネンセがボールを支配。しかし、フォルタレーザの堅守に手こずり、鋭いカウンターに脅かされながらも相手陣でボールを展開すると、後半21分、VOLマルチネリが相手陣入口左サイドからPA右手前へサイドチェンジ。サイドライン際から内に絞り込んだMFジョン・アリアスがワントラップからシュートに持ち込むがGKジョアン・ヒカルドがシュートストップ。
   ボールを握りながらも効果的に攻め上がることができないフルミネンセイレブンに対し、ホームサポーターからブーイングが送られ始めた後半40分、右SBサムエウ・シャヴィエルが緩急をつけたドリブルでDFをかわしゴールライン際までボールを運びゴール前にクロス。ファーサイドでMFヘナト・アウグストが頭でボールを折り返すとFWヘルマン・カーノが頭でゴール右隅に押し込み土壇場でフルミネンセが同点に追いつく。
   勢いに乗るフルミネンセはその後も相次いでゴールに迫るが逆転までには至らず2‐2のままタイムアップ。
   残留争いに巻き込まれているフルミネンセと、優勝の可能性を残すフォルタレーザの一戦は、勝点「1」を痛み分ける結果に終えた。

   フルミネンセは、ボールを支配しながらも攻撃の決め手に欠け、終盤にベテランの活躍により辛うじて引き分けに持ち込んだ。この結果、残留圏までの勝点差は「1」のまま16位をキープ。
   全国選手権残りの4試合は、クリシウーマ(H)、アトレチコ・パラナエンセ(A)、クイアバ(H)、パウメイラス(A)。
   次戦は、11月26日に全国選手権第35節、勝点差「1」で追いすがる17位クリシウーマをホームに迎える。

   フォルタレーザは、立ち上がりこそ守備が嵌らず先制点を許すが、時間の経過とともに守備を立て直すと、少ない好機をゴールに結びつけ前半のうちに逆転。後半も相手にボールを持たせながら試合をコントロールしたものの、後半40分を過ぎて同点ゴールを許し、優勝争いから一歩後退する痛い引き分けに終えた。
   全国選手権ラスト4試合は、フラメンゴ(H)、ヴィトーリア(A)、アトレチコ・パラナエンセ(A)、インテルナシオナウ(H)。
   次戦は、11月26日に全国選手権第35節、コパ・ド・ブラジルの覇者、4位フラメンゴをホームに迎える。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です