【ブラジル全国選手権2024】第35節(1/2)[11/23-27]

投稿者: | 2024年11月23日

投稿内の選手名のリンクは、当ブログ選手紹介記事にリンクしています。
投稿内の「動画URL」はブラジルスポーツサイト「ge」YouTube公式チャンネルのダイジェスト動画にリンクしています。

全国選手権第35節 対戦組合せ


以下の5試合の概要はこの記事で。
・2024/11/23 ボタフォゴ(BOT) x ヴィトーリア(VIT)
・2024/11/23 アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG) x パウメイラス(PAL)
・2024/11/23 ジュヴェントゥージ(JUV) x クイアバ(CUI)
・2024/11/23 サンパウロ(SAO) x アトレチコ・ミネイロ(CAM)
・2024/11/24 インテルナシオナウ(INT) x RBブラガンチーノ(RBB)
以下の5試合の概要はこちらで。→ 【ブラジル全国選手権2024】第35節(2/2)[11/23-27]
・2024/11/24 バイーア(BAH) x アトレチコ・パラナエンセ(CAP)
・2024/11/24 コリンチャンス(COR) x ヴァスコ・ダ・ガマ(VAS)
・2024/11/26 フルミネンセ(FLU) x クリシウーマ(CRI)
・2024/11/26 フォルタレーザ(FOR) x フラメンゴ(FLA)

・2024/11/27 クルゼイロ(CRU) x グレミオ(GRE)

全国選手権第35節 試合概要

ボタフォゴ(BOT) 1-1 ヴィトーリア(VIT)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=0iYgpiH-xuk
(VIT) : 20' #9 アレハンドロ(Alerrandro, 2000)[]
(BOT) : 87' #xx オウンゴール(Gol Contra)[]

今節前の順位

ボタフォゴ(BOT)は全国選手権20勝9分5敗勝点69の首位。
ヴィトーリア(VIT)は全国選手権12勝5分17敗勝点41の12位。

得点シーン

(VIT) : 20' #9 アレハンドロ(Alerrandro, 2000)[]
相手陣中央で、右サイドから斜めに送られたボールを逆サイドから絞ったVOLウィリアン・オリヴェイラがワンタッチで右サイドゴールライン際へ柔らかいボールを送る。右WBハウル・カセレスがボールを確保しフォローについたMFマテウジーニョへボールを下げると、MFマテウジーニョはワントラップからゴール前に鋭く伸びのあるクロス。DFの頭をかすめたボールがファーサイドに流れると、FWアレハンドロがボールを縦に置き左足を一閃。ボールはファーサイドのゴールネットを揺らし、アウェイのヴィトーリアが先制する。[0‐1]
   FWアレハンドロは、2024年初にRBブラガンチーノからの期限付き移籍によりヴィトーリアに加入。RBブラガンチーノでは年間35試合前後の出場が続き、在籍4年間で年間10得点を記録する年はなかったが、ヴィトーリアではコンスタントに試合に出場。今節終了時点で3項目すべてではキャリアハイを更新する49試合17得点7アシスト、うち全国選手権は31試合11得点4アシスト。直近の11試合で8得点を記録しチームの降格圏脱出に貢献。全国選手権得点ランキングは2位タイに浮上した。
(BOT) : 87' #xx オウンゴール(Gol Contra)[]
アタッキングサード入口中央やや右の位置からMFオスカル・ホメーロが左サイドへ大きくボールを展開。ボールを受けたMFマテウス・マルチンスがゴール前にボールを送ると、ニアサイドでFWチキーニョ・ソアレスがフリック。そのボールが相手DFに当たりボールはゴールに吸い込まれ、攻め続けたボタフォゴが試合を振り出しに戻す。[1‐1]

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:69% 31% ⇒ 前後半:73% 27%
シュート(枠内): 前半:6‐4(3‐2) ⇒ 前後半:26‐10(9‐4)
パス成功率: 前半:88% 77% ⇒ 前後半:87% 70%
ファール: 前半:2‐4 ⇒ 前後半:10‐7
黄カード(赤): 前半:1‐0 ⇒ 前後半:3‐4(1‐0)

ボタフォゴ (BOT)のスタメンは以下の通り。
GK : GKジョン・ヴィクトル(John Victor, 1996)
4 : 右SBヴィチーニョ(Vitinho, 1999)、CBバストス(Bastos, 1991)、CBアドリエウソン(Adryelson, 1998)、左SBクイアバーノ(Cuiabano, 2003)
2 : VOLグレゴーリ(Gregore, 1994)、VOLチェチェー(Tchê Tchê, 1992)
3 : MFジュニオール・サントス(Júnior Santos, 1994)、MFサバリーノ(Savarino, 1996)、MFチアゴ・アルマダ(Thiago Almada, 2002)
1 : FWイゴル・ジェズス(Igor Jesus, 2001)
選手交代(Sai → Entra)
46' VOLチェチェー → MFエドゥアルド(Eduardo, 1989)
46' MFジュニオール・サントス → FWチキーニョ・ソアレス(Tiquinho Soares, 1991)
46' 右SBヴィチーニョ → 右SBマテオ・ポンテ(Mateo Ponte, 2003)、
59' MFチアゴ・アルマダ → MFマテウス・マルチンス(Matheus Martins, 2003)
69' VOLグレゴーリ → MFオスカル・ホメーロ(Óscar Romero, 1992)

ヴィトーリア(VIT)のスタメンは以下の通り。
GK : GKルーカス・アルカンジョ(Lucas Arcanjo, 1998)
3 : CBエドゥ(Edu, 2000)、CBネリス(Neris, 1992)、CBヴァギネル・レオナルド(Wagner Leonardo, 1999)
5 : 右WBハウル・カセレス(Raul Cáceres, 1991)、VOLヒカルド・ヒーレル(Ricardo Ryller, 1994)、MFマテウジーニョ(Matheuzinho, 1997)、VOLウィリアン・オリヴェイラ(Willian Oliveira, 1993)、左WBルーカス・エステヴィス(Lucas Esteves, 2000)
2 : FWアレハンドロ(Alerrandro, 2000)、FWジャンデルソン(Janderson, 1999)
選手交代(Sai → Entra)
56' MFマテウジーニョ → MFグスタヴォ・モスキート(Gustavo Mosquito, 1997)
56' FWジャンデルソン → MFカルロス・エドゥアルド(Carlos Eduardo, 1996)
61' VOLヒカルド・ヒーレル → VOLマシャード(Machado, 1996)
76' 右WBハウル・カセレス → 左SBウィレアン・レポ(Willean Lepo, 1997)
76' FWアレハンドロ → VOLレオ・ナウジ(Léo Naldi, 2001)

   開始1分、ヴィトーリアはボタフォゴFWイゴル・ジェズスに入ったボールをCBエドゥが掻き出し縦に素早くボールを展開。相手陣深くまで攻め上がると右WBハウル・カセレスが右ゴールライン手前からクロス。DFのカットにこぼれたボールをFWジャンデルソンが後方に下げ、VOLウィリアン・オリヴェイラがシュートに持ち込むがボールは枠を捉えず、ヴィトーリアは開始早々の好機を逸する。
   このプレーに目を覚ましたか、ボタフォゴは前半7分、15分と相手をゴール前に押し込みシュートでターンを終え、試合の主導権を握ったかと思われた。
   しかし、前半20分、ヴィトーリアが相手陣右深くへボールを送りMFマテウジーニョがクロス。好調FWアレハンドロが得点ランキング首位に「1」差に迫るゴールで先制する。
   リードを奪ったヴィトーリアは、コンパクトな陣形を保ち中盤のスペースを埋め、南米各国の代表が揃う強力なボタフォゴ攻撃陣に対抗。ボタフォゴのスピードに最終ラインの裏へボールを送られる場面も見られるが、GKルーカス・アルカンジョと最終ラインがしっかりと対応。数少ないカウンターの場面ではシュートまで持ち込んでいく。
   ボールを支配しながらも前半は6本のシュートに終えたボタフォゴは、後半開始時に一気に3選手を交代。攻撃面で厚みを増すと、ヴィトーリアをゴール前に押し込み後半15分までにFWチキーニョ・ソアレス、MFチアゴ・アルマダ、MFマテウス・マルチンスが相次いでGKルーカス・アルカンジョを襲う。
   ボタフォゴは後半25分までに交代カードを使い切り、ピッチに立つ選手は辛抱強く相手陣でボールを展し、相手をゴール前に押し込んではシュートに持ち込んでいく。
   すると、後半42分、ボタフォゴの我慢が実を結び、相手のオウンゴールを誘い試合を振り出しに戻す。
   9分間計上されたアディショナルタイムにボタフォゴは猛攻を仕掛けるが、ヴィトーリアは各選手がボールホルダーへの寄せを怠らず、決定的なシーンを作らせない。
   試合は1‐1のままタイムアップを迎えた。

   ボタフォゴは第32節終了時点で2位パウメイラスに勝点差「6」のリードを奪ったものの、その後の3試合は3引き分け。うち2試合は下位に低迷するクイアバとヴィトーリアの執念に苦しみそれぞれ勝点「2」を落とした。この試合と並行して行われた試合でパウメイラスが勝利を収め、勝点で並ばれ、勝利数の差により首位を陥落。
   今季残り試合は、パウメイラス(A)、([リベルタドーレス決勝]アトレチコ・ミネイロ)、インテルナシオナウ(A)、サンパウロ(H)の4試合。
   中2日で行われる次節第36節は勝点で並ぶ首位パウメイラスとの直接対決。
   さらにその中3日後の11月30日にはリベルタドーレス決勝アトレチコ・ミネイロ戦が控えている。

   ヴィトーリアは、コンパクトに保った組織的な守備であとわずかで金星にまで迫った一戦。最後は不運なオウンゴールで同点に追い付かれたものの、最後まで選手一人一人が集中力を保ち、託された役割を果たした。
   今節2試合を未消化のため残した段階で、降格圏までの勝点差を「5」に拡げ、順位はコパ・スウアメリカーナ出場圏内の12位をキープした。
   今後の3試合は、フォルタレーザ(H)、グレミオ(H)、フラメンゴ(A)との対戦。リベルタドーレス出場圏内のチームとの対戦が2試合残されているが、自力で残留を勝ち取りたい。
   次戦は、12月1日に全国選手権第36節、ホームに優勝の可能性を僅かに残すフォルタレーザをホームに迎える。

アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG) 0-1 パウメイラス(PAL)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=sFBlirT5OSw
(PAL) : 20' #23 ハファエウ・ヴェイガ(Raphael Veiga, 1995)[#41 エステヴォン(Estêvão, 2007)

今節前の順位

アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG)は全国選手権6勝8分20敗勝点26の20位。
パウメイラス(PAL)は全国選手権20勝7分7敗勝点67の2位。

得点シーン

(PAL) : 20' #23 ハファエウ・ヴェイガ(Raphael Veiga, 1995)[#41 エステヴォン(Estêvão, 2007)]
自陣PA内でのボール奪取から右サイドのFWエステヴォンにボールが送られる。FWエステヴォンがドリブルでボールを持ち上がると、DF2選手の間を割ってPAに侵入し、さらにもう1人のDFを引きつけPA入口へのショートパス。このボールを受けたMFハファエウ・ヴェイガが間合いを詰めるDFの股下を抜くシュートをゴール左に決めパウメイラスが先制する。[0‐1]
   好調のMFハファエウ・ヴェイガは、最近の出場10試合で9点目のゴール。全国選手権は11得点となり、得点ランキングでFWエステヴォンに次ぐ2位タイにまで浮上。
   前節出場停止のFWエステヴォンは、最近の出場10試合で12度目の得点関与(7得点5アシスト)。全国選手権は、12得点9アシストで共にリーグトップに立つ。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:51% 49% ⇒ 前後半:55% 45%
シュート(枠内): 前半:5‐8(2‐3) ⇒ 前後半:9‐9(2‐3)
パス成功率: 前半:83% 81% ⇒ 前後半:83% 79%
ファール: 前半:5‐3 ⇒ 前後半:16‐14
黄カード(赤): 前半:2‐0 ⇒ 前後半:3‐2

アトレチコ・ゴイアニエンセ(ACG)のスタメンは以下の通り。
GK : GKホナウド(Ronaldo, 1996)
4 : 右SBブルーノ・トゥバラォン(Bruno Tubarão, 1995)、CBアドリアーノ・マルチンス(Adriano Martins, 1997)、CBアリックス・ヴィニシウス(Alix Vinicius, 1999)、左SBギリェルミ・ホマォン(Guilherme Romão, 1997)
2 : VOLホニ(Roni, 1999)、VOLハウジネイ(Rhaldney, 1998)、
3 : MFルイス・フェルナンド(Luiz Fernando, 1996)、MFバラーリャス(Baralhas, 1998)、MFアレホ・クルス(Alejo Cruz, 2000)
1 : FWウルタド(Hurtado, 2000)
選手交代(Sai → Entra)
56' FWウルタド → MFデレキ(Derek, 1997)
72' MFアレホ・クルス → FWジャンデルソン(Janderson, 1999)
72' VOLホニ → 右SBマギーニョ(Maguinho, 1992)
83' VOLハウジネイ → VOLゴンサロ・フレイタス(Gonzalo Freitas, 1991)
83' MFルイス・フェルナンド → FWジョエル・キャンベル(Joel Campbell, 1992)

パウメイラス(PAL)のスタメンは以下の通り。
GK : GKウェヴェルトン(Weverton, 1987)
4 : 右SBマルコス・ホッシャ(Marcos Rocha, 1988)、CBヴィトル・ヘイス(Vitor Reis, 2006)、CBグスタボ・ゴメス(Gustavo Gómez, 1993)、左SBカイオ・パウリスタ(Caio Paulista, 1998)
2 : VOLアニバル・モレノ(Anibal Moreno, 1999)、VOLヒシャルジ・ヒオス(Richard Rios, 2000)
3 : MFエステヴォン(Estêvão, 2007)、MFハファエウ・ヴェイガ(Raphael Veiga, 1995)、MFフェリピ・アンデルソン(Felipe Anderson, 2003)
1 : FWホニ(Rony, 1995)
選手交代(Sai → Entra)
62' MFハファエウ・ヴェイガ → VOLガブリエウ・メニーノ(Gabriel Menino, 2000)
62' FWホニ → FWフラッコ・ロペス(Flaco López, 2000)
74' 左SBカイオ・パウリスタ → 左SBヴァンデルラン(Vanderlan, 2002)
74' VOLアニバル・モレノ → VOLゼ・ハファエウ(Zé Rafael, 1993)
89' MFエステヴォン → VOLファビーニョ(Fabinho, 2002)

   アトレチコ・ゴイアニエンセは、首位を争うパウメイラスをホームに迎えたが、立ち上がりからたびたび相手ゴールに迫りシュートで終わるなど、ホームサポーターの眼前で積極的な試合を展開。
   しかし、試合巧者のパウメイラスは、前半20分に相手陣ゴールからボールを縦に速く運び、PA前後でのFWエステヴォンが個人技でMFハファエウ・ヴェイガの先制ゴールをアシスト。パウメイラスが先制する。[0‐1]
   試合が動いた後は、パウメイラスは追加点、アトレチコ・ゴイアニエンセは同点を目指し、互いに相手ゴールに迫りシュートにまで持ち込んでいく。
   後半に入ると、アトレチコ・ゴイアニエンセがボール支配率を高め相手陣へ攻め込む時間帯が増えていく。しかし、アトレチコ・ゴイアニエンセが前がかりになったところをパウメイラスはカウンター狙い。アトレチコ・ゴイアニエンセはGKルーカス・アルカンジョを中心に最終ラインが体を張ったプレーでシュートにまで持ち込ませない。
   時間の経過とともに、パウメイラスは守備的な選手交代を実施。相手にボールを持たれながらも試合をコントロールしていく。
   アトレチコ・ゴイアニエンセは、ボールを握りながらも相手陣でのアイディアに欠け、相手守備網の前に効果的な攻撃を封じ込まれると、試合はそのままタイムアップ。パウメイラスが、アウェイで1‐0の勝利を収めた。

   アトレチコ・ゴイアニエンセは、この敗戦で来季2部降格が確定。シーズン途中の不可解な監督解任や、インタビューでのネガティブな発言など、アジソン・バチスタ(Adson Batista)クラブ会長が負の印象を残すシーズンとなった。
   全国選手権残り3試合は、ヴァスコ・ダ・ガマ(A)、フォルタレーザ(H)、バイーア(A)。降格は確定したものの、ホームのフォルタレーザ戦を含め、一つでも多くの勝点、勝利をサポーターにもたらしたい。
   次戦は、全国選手権第36節ヴァスコ・ダ・ガマ戦が11月30日に予定されている。

   パウメイラスは、前節出場停止のFWエステヴォンが攻撃の核として活躍。前半20分には巧みなドリブルでPA内に切れ込むとMFハファエウ・ヴェイガのゴールをアシスト。パウメイラスはこの勝利でボタフォゴに勝点で並んだうえ、勝利数で上回り、今季初の首位に躍り出た。
   全国選手権のラスト3試合は、順にボタフォゴ(H)、クルゼイロ(A)、フルミネンセ(H)。
   次戦は、今季最大の山場、勝点差で並ぶボタフォゴとの直接対決。11月26日に全国選手権第36節がホームで開催される。

ジュヴェントゥージ(JUV) 1-1 クイアバ(CUI)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=c0o5sxb4v0o
(CUI) : 75' #2 マテウス・アレシャンドレ(Matheus Alexandre, 1999)[]
(JUV) : 90+5' #10 ネネー(Nenê, 1981)[#7 エリキ・ファリアス(Erick Farias, 1997)]

今節前の順位

ジュヴェントゥージ(JUV)は全国選手権9勝11分14敗勝点38の16位。
クイアバ(CUI)は全国選手権6勝11分17敗勝点29の19位。

得点シーン

(CUI) : 75' #2 マテウス・アレシャンドレ(Matheus Alexandre, 1999)[]
自陣高い位置で奪ったボールをリトリートで対応する相手守備陣に合わせゆっくりと左サイドで持ち上がると、PA左に侵入したFWクレイソンがゴール前にクロス。DFに当たりコースを変えたボールに逆サイドから一気に駆け上がりゴール前に絞り込んだ右SBマテウス・アレシャンドレが左足を一閃。GKは一歩も動けずボールはゴール右隅に決まる。アウェイのクイアバが先制。[0‐1]
   SBマテウス・アレシャンドレは、マリーリャ(Marília)から2018年1月にサンパウロ州選手権3部にて18歳のプロデビュー。その後2019年にコリンチャンスU-20に移籍しトップチーム昇格を果たすが、コリンチャンスでは出場機会に恵まれず、期限付き移籍を繰り返す。2022年に期限付き移籍先のコリチバで全国選手権21試合など年間35試合に出場を果たすと、契約満了後の2023年にクイアバへ移籍。同年はチーム2位の年間51試合に出場し、チームの過去最高位の12位躍進に貢献。2024年も不動のレギュラーとして今節終了時点で48試合1得点1アシストの成績を残している。
(JUV) : 90+5' #10 ネネー(Nenê, 1981)[#7 エリキ・ファリアス(Erick Farias, 1997)]
相手陣に入った位置からVOLジャジソンがPA右角へボールを送るとPA右からFWエリキ・ファリアスがやや後方へのクロス。逆サイドから絞り込んだMFネネーが右足でのダイレクトのシュートのコースを塞ぐDFをあざ笑うかのように左足アウトサイドでのシュート。グラウンダーのボールがゴール左隅に決まり、土壇場でジュヴェントゥージが同点に追いつく。
   MFネネーは、2000年にサンパウロ州選手権2部パウリスタから18歳のプロデビュー。期限付き移籍で2002年にパウメイラスにて31試合9得点、2003年サントスにて41試合11得点の成績を収め、2004年1月マジョルカ/ESPへ移籍。その後、フランス、イングランド、カタールなどでプレー。2011/12年はパリSG/FRAにて47試合27得点10アシストの成績を収める。2015年のブラジル復帰後は、ヴァスコ、サンパウロ、フルミネンセ、ヴァスコを経て、2023年4月にジュヴェントゥージに加入。足元の技術は年齢的な衰えもなく、類まれなリーダーシップを発揮しプレー面だけでなく精神面でもチームの柱となり、2022年のヴァスコに続き、2023年ジュヴェントゥージの1部昇格に貢献。2024年は今節終了時点で34位試合3得点4アシスト。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:59% 41% ⇒ 前後半:60% 40%
シュート(枠内): 前半:7‐4(1‐0) ⇒ 前後半:19‐7(4‐1)
パス成功率: 前半:84% 80% ⇒ 前後半:84% 77%
ファール: 前半:6‐1 ⇒ 前後半:9‐7
黄カード(赤): 前半:0‐1 ⇒ 前後半:0‐3

ジュヴェントゥージ(JUV)のスタメンは以下の通り。
GK : GKガブリエウ(Gabriel, 1992)
4 : 右SBエヴェルトン(Ewerthon, 2000)、CBダニーロ・ボザ(Danilo Boza, 1998)、CBルーカス・フレイタス(Lucas Freitas, 2001)、左SBアラン・フーシェウ(Alan Ruschel, 1989)、
2 : VOLホナウド(Ronaldo, 1996)、VOLジャジソン(Jádson, 1993)
3 : MFルーカス・バルボーザ(Lucas Barbosa, 2001)、MFマンダカ(Mandaca, 2001)、MFエジソン・カリオカ(Edson Carioca, 1997)
1 : FWガブリエウ・タリアリ(Gabriel Taliari, 1997)
選手交代(Sai → Entra)
46' MFエジソン・カリオカ → FWエリキ・ファリアス(Erick Farias, 1997)
46' FWガブリエウ・タリアリ → FWジウベルト(Gilberto, 1989)
61' MFマンダカ → MFネネー(Nenê, 1981)
77' MFルーカス・バルボーザ → FWジエゴ・ゴンサウヴェス(Diego Gonçalves, 1994)
82' 右SBエヴェルトン → MFジアン・カルロス(Jean Carlos, 1992)

クイアバ(CUI)のスタメンは以下の通り。
GK : GKヴァウテル(Walter, 1987)
3 : CBブルーノ・アウヴェス(Bruno Alves, 1991)、CBマルロン(Marllon, 1992)、CBアラン・エンペレウール(Alan Empereur, 1994)
4 : 右WBマテウス・アレシャンドレ(Matheus Alexandre, 1999)、VOLフィリピ・アウグスト(Filipe Augusto, 1993)、VOLフェルナンド・ソブラウ(Fernando Sobral, 1994)、右WBハモン(Ramon, 2001)
2 : FWデリキ・ラセルダ(Derik Lacerda, 1999)、FWイシドロ・ピッタ(Isidro Pitta, 1999)、FWクレイソン(Clayson, 1995)
選手交代(Sai → Entra)
23' FWデリキ・ラセルダ → FWジョナタン・カフー(Jonathan Cafú, 1991)
66' VOLフェルナンド・ソブラウ → VOLデニウソン(Denilson, 2001)
66' VOLフィリピ・アウグスト → VOLルーカス・ミネイロ(Lucas Mineiro,1996)
90+3' FWクレイソン → FWデイヴィジ(David, 2007)

   ジュヴェントゥージは、残留に向け、19位クイアバからどうしても勝点「3」が欲しい試合。しかし、ホームで試合を支配しながらも、ゴールを奪えない状況が続くと、後半30分、自陣ゴール前で数的には上回っていたものの、逆サイドから走り込むクイアバ右SBマテウス・アレシャンドレのマークが甘くなり、痛い先制ゴールを奪われる。
   その後は猛攻を仕掛け、試合終了間際に大ベテランMFネネーの技ありのゴールで追いつき、辛うじて勝点「1」を獲得。
   この結果、第35節終了時点で降格圏までの勝点差が「1」の16位。
   ラスト3試合は、アトレチコ・ミネイロ(A)、サンパウロ(A)、クルゼイロ(H)。モチベーションの乏しい中位のチームとの対戦が3試合組まれており、自力で残留を勝ち取りたい。
   次節は、11月26日アウェイにて全国選手権第36節アトレチコ・ミネイロ戦。アトレチコ・ミネイロは中3日でリベルタドーレス決勝戦を控えており、控え選手主体の先発が見込まれる。それに乗じ勝点「3」を積み上げたい。

   クイアバは堅守速攻に徹し、自陣で相手の攻撃の芽を事前に断ちきり、相手の焦る気持ちに乗じて後半30分に先制。しかし、試合終了間際に同点ゴールを喫し、勝点「1」を積み上げるにとどまった。
   この結果、残り3試合で残留圏までの勝点差は「9」。次節には降格が確定する。
   全国選手権残り3試合の対戦相手は、バイーア(H)、フルミネンセ(A)、ヴァスコ・ダ・ガマ(H)。
   次戦は、11月30日に全国選手権第36節、ホームにバイーアを迎える。

サンパウロ(SAO) 2-2 アトレチコ・ミネイロ(CAM)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=RAXkBN2X-UE
(CAM) : 1' #10 パウリーニョ(Paulinho, 2000)[]
(CAM) : 18' #10 パウリーニョ(Paulinho, 2000)[#7 フッキ(Hulk, 1986)]
(SAO) : 24' #xx オウンゴール(Gol Contra)[]
(SAO) : 45+1' #17 アンドレ・シウヴァ(André Silva, 1997)[#7 ルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)]

今節前の順位

サンパウロ(SAO)は全国選手権17勝7分10敗勝点58の6位。
アトレチコ・ミネイロ(CAM)は全国選手権10勝13分11敗勝点43の11位。

得点シーン

(CAM) : 1' #10 パウリーニョ(Paulinho, 2000)[]
相手キックオフのボールを相手陣で追い回し、GKがロングフィードで逃れたボールをハーフライン付近で奪い取る。そのまま中央のスペースをワンタッチパスを交換し前進すると、PA手前からFWフッキが強烈なミドルシュート。サンパウロGKハファエウの手を掠めたボールはクロスバーに跳ね返されるが、FWパウリーニョが詰めボールをゴールに押し込む。副審はオフサイドフラッグを掲げたもののVARによりゴールは認められ、試合開始34秒で早くもアウェイのアトレチコ・ミネイロが先制する。[0‐1]
   FWパウリーニョは、2023年全国選手権得点王(20得点)。アトレチコ・ミネイロ加入一年目の2023年はクラブにて61試合31得点8アシストを記録。2023年11月16日には2026W杯南米予選第5節コロンビア戦にて代表デビューを飾る。2024年はこれまで59試合19得点4アシスト、うち全国選手権は26試合8得点1アシスト、リベルタドーレスは12試合7得点1アシスト。決勝進出を決めたリベルタドーレスとコパ・ド・ブラジルを優先した起用が行われていることもあり、2年連続の全国選手権得点王は厳しい状況にある。
(CAM) : 18' #10 パウリーニョ(Paulinho, 2000)[#7 フッキ(Hulk, 1986)]
相手ゴールまで約30m、中央やや左の位置で獲得したFKをFWフッキがゴール前に柔らかいボールを送る。FWパウリーニョがニアサイドでフリーの体勢で頭に合わしたボールがゴールネットに吸い込まれる。[0‐2]
(SAO) : 24' #xx オウンゴール(Gol Contra)[]
右CKから右SBイゴル・ヴィニシウスが低いボールをゴール前に送ると、誰にも合わずにワンバウンドしたボールがアトレチコ・ミネイロDFのクリアミスによるオウンゴールを誘発し、サンパウロが差を1点に縮める。[1‐2]
(SAO) : 45+1' #17 アンドレ・シウヴァ(André Silva, 1997)[#7 ルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)]
自陣中央でVOLアリソンが相手ボールを奪うとそのままドリブルで持ち上がり相手陣右サイドへ送る。ボールを受けたMFルーカス・モウラが前進しDFの股下を通したグラウンダーのボールがDFラインとGKの間を通り抜け、ゴール正面でFWアンドレ・シウヴァが難なくゴールへと押し込む。サンパウロが試合を振り出しに戻す。[2-2]
   FWアンドレ・シウヴァは、ブラジル国内でのデビューを待たず、2019年1月ポルトガル1部にて21歳のプロデビューを果たす。2024年3月ヴィトリアSC/PORから2027年末までの契約でサンパウロへ移籍加入。初のブラジルでのシーズンは、センターFWカレリのバックアップながら、今節終了時点で40試合8得点3アシスト。スベルディア監督の信頼をすっかりと勝ち取ったように見える。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:56% 44% ⇒ 前後半:54% 46%
シュート(枠内): 前半:9‐3(3‐3) ⇒ 前後半:13‐3(4‐3)
パス成功率: 前半:87% 84% ⇒ 前後半:87% 84%
ファール: 前半:4‐5 ⇒ 前後半:11‐11
黄カード(赤): 前半:0‐0 ⇒ 前後半:3‐3

サンパウロ(SAO)のスタメンは以下の通り。
GK : GKハファエウ(Rafael, 1989)
4 : 右SBイゴル・ヴィニシウス(Igor Vinícius, 1997)、CBフアン(Ruan, 1999)、CBアラン・フランコ(Alan Franco, 1996)、左SBハフィーニャ(Rafinha, 1985)
2 : VOLルイス・グスタヴォ(Luiz Gustavo, 1987)、VOLアリソン(Alisson, 1993)
3 : MFルーカス・モウラ(Lucas Moura, 1992)、MFルシアーノ(Luciano, 1993)、FWフェヘイラ(Ferreira, 1997)
1 : FWアンドレ・シウヴァ(André Silva, 1997)
選手交代(Sai → Entra)
69' MFルシアーノ → MFウェリントン・ハット(Wellington Rato, 1992)
69' VOLアリソン → VOLマルコス・アントニオ(Marcos Antônio, 2000)、
77' FWフェヘイラ → FWウィリアン・ゴメス(William Gomes, 2006)
83' FWアンドレ・シウヴァ → MFミシェル・アラウーホ(Michel Araújo, 1996)
83' 左SBハフィーニャ → 左SBパトリッキ(Patryck, 2003)

アトレチコ・ミネイロ(CAM)のスタメンは以下の通り。
GK : GKエヴェルソン(Éverson, 1990)
4 : 右SBサラビア(Saravia, 1993)、CBリヤンコ(Lyanco, 1997)、CBバターリャ(Battaglia, 1991)、左SBジュニオール・アロンソ(Júnior Alonso, 1993)
2 : VOLアラン・フランコ(Alan Franco, 1998)、VOLファウスト・ベラ(Fausto Vera, 2000)
2 : MFベルナルジ(Bernard, 1992)、MFイゴル・ゴメス(Igor Gomes, 1999)
2 : FWフッキ(Hulk, 1986)、FWパウリーニョ(Paulinho, 2000)
選手交代(Sai → Entra)
46' MFベルナルジ → MFサラーチョ(Zaracho, 1998)
65' MFイゴル・ゴメス → VOLパウロ・ヴィトル(Paulo Vitor, 2004)
70' MFサラーチョ → VOLオターヴィオ(Otávio, 1994)
83' FWフッキ → FWバルガス(Vargas, 1989)
83' FWパウリーニョ → FWデイヴェルソン(Deyverson, 1991)

   試合開始34秒、アトレチコ・ミネイロがは早い出足から相手ボールを奪うとFWフッキがミドルシュート。クロスバーに弾かれたところをFWパウリーニョが押し込み早くも先制。
   鋭い寄せで相手にボールを運ばせないアトレチコ・ミネイロは、その後も多くの時間をサンパウロ陣内でサッカーを展開し、前半18分にはFWフッキのFKをFWパウリーニョが頭で合わせ2点にリードを拡げる。
   なかなか相手陣に攻め込むことのできないサンパウロだったが、前半24分にCKを獲得すると、右SBイゴル・ヴィニシウスがゴール前に低く上げたボールが相手DFのオウンゴールを誘い、幸運な形で得点差を縮める。
   すると、サンパウロは次第にアトレチコ・ミネイロの鋭い寄せをかわし、ボールを握るようになり、MFルーカス・モウラを軸に相手ゴールに迫る場面を作り出していく。前半33分にFWアンドレ・シウヴァがゴールポストを叩くシュートを放つと、前半41分にFWフェヘイラが約30mの強烈なロングシュートを枠に飛ばす。
   前半45+1分、サンパウロは自陣でのボール奪取からVOLアリソンがボールを持ち上がり相手陣右サイドへ展開。アタッキングサード入口からMFルーカス・モウラがDFの股下を通すクロスを最終ラインとGKの間に通すと、FWアンドレ・シウヴァがゴールに流し込み試合を振り出しに戻す。
   後半開始時にアトレチコ・ミネイロはMFサラーチョを投入し、前半半ば以降相手に奪われた中盤での主導権を奪い返しに行く。しかし、中盤での攻防は激しさを増すものの、互いに効果的に前線へボールを送ることができず、試合は膠着状態に陥る。
   アトレチコ・ミネイロは、後半25分に、交代出場のMFサラーチョが足を痛め交代を余儀なくされるアクシデント。これを機に守備的なVOLオターヴィオを投入し中盤を落ち着かせようとするが目覚ましい効果は見られない。
   一方のサンパウロも疲れの見える中盤の選手を中心に交代策を進めていくが、時間帯によって押し込む場面も見られたものの、決定的な場面には至らない。
   後半は、サンパウロの4本のシュート(枠内1本)に対し、アトレチコ・ミネイロのシュート数がゼロ。前半の撃ち合いから一転した試合展開は盛り上がりに欠け、試合は2‐2のままタイムアップを迎えた。

   サンパウロは、復帰3戦目で復帰後初のスタメン出場を果たしたVOLアリソンが、立ち上がりは不安定だったものの、次第にVOLルイス・グスタヴォとのコンビで守備を立て直すと、ボックストゥボックスのプレーエリアで攻守に存在感を見せつけ、スベルディア監督での重要性を再認識させた。また、ルーカス・モウラが開始直後の厳しい時間帯で攻撃面で孤軍奮闘。後半は消える時間帯も見られたが、サンパウロ攻撃陣を引っ張った。
   この試合の結果、最近の6試合に黒星がなく勝点を「59」に伸ばし、来季リベルタドーレス予備予選への出場権を獲得した。
   全国選手権ラスト3試合は、グレミオ(A)、ジュヴェントゥージ(H)、ボタフォゴ(A)。
   次戦は全国選手権第36節が12月1日にアウェイでのグレミオ戦が予定されている。

   アトレチコ・ミネイロは立ち上がりこそ効果的な攻撃を展開し開始20分で2得点。しかし、その後試合の主導権を失うと、前半のうちに同点に追い付かれ、後半は1本のシュートを放つこともなく尻すぼみな内容で試合を終えた。
   この結果、公式戦は10試合未勝利。コパ・ド・ブラジルとリベルタドーレスの両カップ戦で決勝まで進出し、順延試合が国際Aマッチデー期間に開催される超過密な日程もあり、チーム状況は最悪期にある。11月30日リベルタドーレス決勝戦に向け立て直しを図りたい。
   今季の残り試合は、11月26日第36節ジュヴェントゥージ(H)、11月30日リベルタドーレス決勝ボタフォゴ、12月4日第37節ヴァスコ・ダ・ガマ(A)、12月8日最終節アトレチコ・パラナエンセ(H)。
   次戦11月26日の全国選手権第36節ジュヴェントゥージ戦(H)の4日後には、2013年以来2度目の制覇を目指すリベルタドーレス決勝戦が控えている。

インテルナシオナウ(INT) 4-1 RBブラガンチーノ(RBB)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=7qx_hOITyVA
(INT) : 5' #10 アラン・パトリッキ(Alan Patrick, 1991)[PK]
(RBB) : 20' #29 ジュニーニョ・カピシャバ(Juninho Capixaba, 1997)[#10 リンコン(Lincoln, 1998)]
(INT) : 28' #19 ボレー(Borré, 1995)[#15 ブルーノ・ゴメス(Bruno Gomes, 2001)]
(INT) : 86' #21 ウェズレイ(Wesley, 1999)[#11 ヴァンデルソン(Wanderson, 1994)]
(INT) : 88' #11 ヴァンデルソン(Wanderson, 1994)[#37 ガブリエウ・カルヴァーリョ(Gabriel Carvalho, 2007)

今節前の順位

インテルナシオナウ(INT)は全国選手権17勝11分6敗勝点62の5位。
RBブラガンチーノ(RBB)は全国選手権8勝13分13敗勝点37の18位。

得点シーン

(INT) : 5' #10 アラン・パトリッキ(Alan Patrick, 1991)[PK]
CBヴィトンが相手陣入口までビルドアップでボールを持ち上がると左サイドへボールを展開、ボールを受けた左SBベルナベイがさらに縦にボールを送る。最終ライン裏に抜け出したFWウェズレイがゴールエリア手前へクロス。やや後方に流れたボールをFWボレーがコントロールしシュートに持ち込もうとしたところをDFに掻き出される。しかし、DFはボールではなくFWボレーの足を蹴っており主審はPKの判定。これをMFアラン・パトリッキがゴール右へシュート。GKの手に触れたもののボールの勢いが勝りゴールネットを揺らす。早くもホームのインテルナシオナウが先制。[1‐0]
   MFアラン・パトリッキは、インテルナシオナウに2022年4月に完全移籍加入。それまで不振だった攻撃陣の司令塔としてチームの2022年全国選手権2位躍進に貢献する。2023年はチームが大型補強を進める中、62試合16得点10アシストの3項目すべてでキャリアハイを達成。2024年は度重なるケガのため3度に渡りチームを離脱するが、出場試合では存在感を発揮。2024年は今節終了時点で44試合12得点8アシスト。7月23日からは出場試合に黒星はなくチームは12勝5分。個人成績も8得点3アシストと自身の好調がチームの好調に貢献している。
(RBB) : 20' #29 ジュニーニョ・カピシャバ(Juninho Capixaba, 1997)[#10 リンコン(Lincoln, 1998)]
左サイドで獲得したCK。MFリンコンが左足で低く鋭く送ったボールに、左SBジュニーニョ・カピシャバがニアサイドで打点の高いヘディングシュートを見舞い、ゴールネットを揺らす。[1‐1]
   左SBジュニーニョ・カピシャバは、バイーア下部組織出身で2017年(19歳)にトップチームに昇格しプロデビュー。その後コリンチャンス、グレミオに在籍するがポジションを確保できず、期限付き移籍にてバイーア、フォルタレーザでプレー。2022年フォルタレーザでの活躍を受け、2022年12月にRBブラガンチーノが完全移籍加入。2023年は、左SBのポジションながら試合展開に応じて中央に絞って攻撃の司令塔としての機能を担うなど、チームの全国選手権の優勝争いに貢献。2024年はケガのため7月から約3か月間チームを離脱し、今節終了時点で43試合4得点2アシスト。このゴールは10月の復帰後の初ゴール。
(INT) : 28' #19 ボレー(Borré, 1995)[#15 ブルーノ・ゴメス(Bruno Gomes, 2001)]
相手陣深めの位置での右スローイン。ゴールライン際でFWウェズレイが踵でボールを後方に戻すと、そこに走り込んだ右SBブルーノ・ゴメスが縦に仕掛けゴールライン際からクロス。ゴールニアサイドへ中央からポジションを移したFWボレーがワントラップからシュートに持ち込むとボールはGKの手を弾きゴールに吸い込まれる。[2‐1]
   FWボレーは、2024コパ・アメリカなどコロンビア代表として39試合6得点2アシスト。ビジャレアル/ESP(30試合4得点2アシスト)、アイントラハト・フランクフルト/GER(92試合15得点10アシスト)、リーベルプレート/ARG(146試合56得点12アシスト)でのプレー歴がある。2024年3月にインテルナシオナウに加入(契約期限2028年末)。コパ・アメリカ開催期間の離脱などもあったが、これまで27試合11得点3アシストを記録中。10月のW杯南米予選では代表選外となったが、11月には代表復帰を果たした。
(INT) : 86' #21 ウェズレイ(Wesley, 1999)[#11 ヴァンデルソン(Wanderson, 1994)]
右CKからFWヴァンデルソンが右足で低く鋭いボールをゴール前に送ると、ボールはゴール前で急激に曲がりFWウェズレイがドンピシャのタイミングで頭を合わせる。[3-1]
   FWウェズレイは、パウメイラス育成出身で、2019年6月期限付き移籍先のヴィトーリアから全国選手権2部にて20歳のプロデビュー。パウメイラス復帰後の2020‐2022年の3年間で124試合13得点14アシストを記録し、2023年に300万ユーロの移籍金でクルゼイロへ完全移籍。クルゼイロでもウィングとしてチームを牽引するが、チームは得点力不足から残留争いに巻き込まれ、FWウェズレイもシーズン終盤には出場機会が減少する。2024年2月200万ユーロにてインテルナシオナウへ完全移籍。加入当初は交代出場が続くが、全国選手権開幕2試合連続ゴールを決めると以降はスタメンに定着。2024年は今節終了時点で46試合12得点2アシスト(うち全国選手権31試合10得点1アシスト)を記録中。このゴールは3試合連続のゴール。
(INT) : 88' #11 ヴァンデルソン(Wanderson, 1994)[#37 ガブリエウ・カルヴァーリョ(Gabriel Carvalho, 2007)]
自陣PAからGKロチェのロングフィード。FWエネル・バレンシアが相手陣左サイド半ばでボールを確保し、DFを引き寄せゴールライン際へボールを流す。FWウェズレイがボールに追いつき味方の上りを待ってボールを戻すと、MFガブリエウ・カルヴァーリョがダイレクトにシュート。ゴール前でFWヴァンデルソンを直撃したボールがコースを変えゴールに吸い込まれる。[4-1]
   FWヴァンデルソンはブラジルに生まれ、幼い頃にベルギーへ移民し、2012年10月ベールスホット(Beerschot)/BELからベルギーリーグにて17歳のプロデビュー。リールセ/BEL、ヘタフェ/ESP、RBザルツブルク/AUSを経て、2017年7月に800万ユーロにてクラスノダール/RUSに加入。2022年3月にインテルナシオナウに期限付き移籍加入すると、間もなく左ウィングとしてレギュラーの座を獲得。2023年1月に450万ユーロで完全移籍に移行し、同年は61試合8得点10アシストの活躍。2024年も主力の一人としてこれまで41試合5得点5アシストの成績を残している。

試合経過、所感その他

ボール保持率: 前半:% % ⇒ 前後半:55% 45%
シュート(枠内): 前半:‐(‐) ⇒ 前後半:16‐5(7‐1)
パス成功率: 前半:% % ⇒ 前後半:83% 78%
ファール: 前半:‐ ⇒ 前後半:16‐12
黄カード(赤): 前半:‐ ⇒ 前後半:2‐1

インテルナシオナウ(INT)のスタメンは以下の通り。
GK : GKロチェ(Rochet, 1993)
4 : 右SBブルーノ・ゴメス(Bruno Gomes, 2001)、CBロジェル(Rogel, 1997)、CBヴィトン(Vitão, 2000)、左SBベルナベイ(Bernabei, 2000)
2 : VOLフェルナンド(Fernando, 1987)、VOLブルーノ・エンヒキ(Bruno Henrique, 1989)
3 : MFブルーノ・タバタ(Bruno Tabata, 1997)、MFアラン・パトリッキ(Alan Patrick, 1991)、FWウェズレイ(Wesley, 1999)
1 : FWボレー(Borré, 1995)
選手交代(Sai → Entra)
62' MFブルーノ・タバタ → MFガブリエウ・カルヴァーリョ(Gabriel Carvalho, 2007)
63' VOLブルーノ・エンヒキ → VOLホームロ(Rômulo, 2000)
73' FWボレー → FWエネル・バレンシア(Enner Valencia, 1989)
83' VOLフェルナンド → MFルイス・オターヴィオ(Luis Otávio, 2007)
83' MFアラン・パトリッキ → FWヴァンデルソン(Wanderson, 1994)

RBブラガンチーノ(RBB)のスタメンは以下の通り。
GK : GKクレイトン(Cleiton, 1997)
4 : 右SBジャジソン(Jadsom, 2001)、CBペドロ・エンヒキ(Pedro Henrique, 1995)、CBエドゥアルド・サントス(Eduardo Santos, 1997)、左SBジュニーニョ・カピシャバ(Juninho Capixaba, 1997)
2 : VOLマテウス・フェルナンデス(Matheus Fernandes, 1998)、VOLルーカス・エヴァンジェリスタ(Lucas Evangelista, 1995)
3 : MFヴィニシーニョ(Vinicinho, 2004)、MFリンコン(Lincoln, 1998)、MFジョン・ジョン(Jhon Jhon, 2002)
1 : FWエドゥアルド・サーシャ(Eduardo Sasha, 1992)
選手交代(Sai → Entra)
60' MFヴィニシーニョ → FWモスケラ(Mosquera, 2001)
60' MFリンコン → MFヴィチーニョ・モタ(Vitinho Mota, 2003)
72' CBエドゥアルド・サントス → 左SBルアン・カンジド(Luan Cândido, 2001)
73' VOLマテウス・フェルナンデス → MFヴィチーニョ(Vitinho, 1999)
81' FWエドゥアルド・サーシャ → VOLハウーウ(Raul, 1996)

   開始2分、インテルナシオナウは好調FWウェズレイが相手陣左サイドを抉りゴール前にクロス。ゴール正面でボールを受けたFWボレーがシュート体勢に入ったところをDFに足を蹴られ転倒しPKを獲得。これをMFアラン・パトリッキが冷静に決め早くもホームのインテルナシオナウが先制する。
   最近の10試合に白星がなく降格圏の18位に低迷するRBブラガンチーノもすぐに反撃を開始。前半20分にMFリンコンの左CKにニアサイドで左SBジュニーニョ・カピシャバが頭を合わせ同点に追いつく。
   集中力に欠く時間帯が続いたインテルナシオナウだったが、この失点で目を覚ますと、前半28分、相手陣右サイドでのスローインから右SBブルーノ・ゴメスがゴールライン際にボールを運び、ファーサイドへ流れるVOLブルーノ・エンヒキとカウンター気味にニアサイドへ絞り込むFWボレーへボールを送り、FWボレーがシュート技術の高いゴールを奪い、再びインテルナシオナがリードする。
   リードを奪ったインテルナシオナは、相手にボールを持たせながらも集中力を保ち、決定的なシーンを許さず、コンパクトな陣形を保ちながら守→攻への素早い切り替えから相手ゴールを狙う。
   後半立ち上がりはややオープンな展開となり交互に惜しいシュートでターンを終える。
   しかし、インテルナシオナウが試合を落ち着かせ、暫く均衡した状況が続く。
   後半24分、インテルナシオナウは、自陣バイタルエリアで相手のパスをカットした右SBブルーノ・ゴメスがスピードのあるドリブルでボールを運びそのままシュートに持ち込むがボールは惜しくもGK正面。さらに後半30分には素早く相手陣左にボールを送りゴール前に上げられたクロスにFWエネル・バレンシアがヘディングシュート。しかし、ボールはゴールポストを直撃し跳ね返される。
   その後もたびたびインテルナシオナがボール奪取から素早く攻撃に切り替えカウンターの発動を繰り返すと、後半41分に獲得したCKからFWウェズレイが試合を決定づけるヘディングでのゴール。
   その2分後にはFWウェズレイがゴールライン際で確保したボールをPA入口に戻しMFガブリエウ・カルヴァーリョがシュート。FWヴァンデルソンに当たりコースを変えたボールがゴールに吸い込まれ、さらにリードを拡げると、最終的にインテルナシオナウが4-1の完勝を収めた。

   インテルナシオナは、FWウェズレイがスピードを生かしチームの全4得点に絡む大活躍。
   試合終了間際のカウンターでしっかりととどめを刺す理想的な展開でまた一つ勝ち星を積み上げた。
   この結果、無敗記録を16試合に伸ばし、その期間の成績は12勝4分。ホージェル・マシャード(Roger Machado)監督は6試合目での初勝利と就任直後こそチーム作りに苦労したものの、その後の快進撃で全国選手権3位にまで浮上。まだ優勝の可能性も残されており、残り3試合の対戦相手、フラメンゴ(A)、ボタフォゴ(H)、フォルタレーザ(A)との上位チームとの3連戦が来季に向けた試金石となる。
   次戦は、12月1日に全国選手権第36節フラメンゴ(A)。

   RBブラガンチーノはこの敗戦で11試合未勝利。就任後4試合目の采配となったフェルナンド・セアブラ(Fernando Seabra)監督も未だRBブラガンチーノでは白星が挙げられていない。
   そして、降格圏脱出までの勝点差は「2」。
   全国選手権ラスト3試合は、クルゼイロ(H)、アトレチコ・パラナエンセ(A)、クリシウーマ(H)。残留争いのライバル2チームとの対戦も控えており、自力で残留を勝ち取りたい。
   次戦は、12月1日に全国選手権第36節クルゼイロをホームに迎える。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です