新規投稿 : 2024/06/07
最新更新日 : 2025/06/23

タリス・エンヒキ・ゴメス・デ・アラウージョ
Thalys Henrique Gomes de Araújo
ポジション:センターフォワード/セントロアヴァンチ
利き足:左
2005年2月22日生まれ
<幼少期>
ブラジル連邦共和国北東部アラゴア州の州都マセイオから約60km離れた人口約6万人の町サン・ミゲウ・ドス・カンポス(São Miguel dos Campos)に生まれる。
<クラブ経歴>
≪育成時代≫
州都マセイオに本拠を置くCRBにて飛び級で所属したU-17チームでの活躍がパウメイラスの関心を呼び、2021年にパウメイラスU-17チームに入団。
2021年、U-17カテゴリーの全国選手権、コパ・ド・ブラジル、州選手権に中盤として出場。5月に開幕したU-17全国選手権では、チーム全11試合のすべてに出場(うち先発7試合)し3得点を記録。しかし、8月に開幕し並行して開催されたU-17コパ・ド・ブラジルとU-17州選手権では、控えに回り、途中交代での試合出場に止まる。
U-17チーム2年目の2022年は、得点力の高さ、ゴールへの嗅覚の鋭さを評価され、フォワードへ転向。4月に開幕したU-17コパ・ド・ブラジルにて8試合7得点の記録を残し、チームの優勝に貢献。8月に開幕したU-17全国選手権では全14試合に出場し6得点。4月~11月に開催された州選手権は、決勝ラウンド準々決勝以降の6試合と予選ラウンド2試合の計8試合に出場し2得点。年間で3大会31試合15得点をマーク。チームは3大会いずれにも優勝を果たし三冠を達成した。
U-20チーム1年目の2023年は、1月開催のU-20全国大会カップ戦にて4試合に途中交代出場を果たし1得点。3月に開幕したU-20全国選手権ではレギュラーの座を獲得。U-20リベルタドーレスにて3試合3得点など、U-20一年目のシーズンにもかかわらず、年間で38試合14得点1アシストを記録。チームはU-20全国選手権こそ決勝戦にて苦杯を舐めたものの、カップ戦と州選手権の二冠を獲得した。
U-20チーム2年目の2024年は、1月開催のU-20全国大会カップ戦にて5試合3得点。4月に開幕したU-20全国選手権は、チーム全23試合のうち22試合(すべて先発)に出場し15得点1アシストを記録(チームは優勝)。U-20全国選手権と並行して開催されたU-20州選手権(チームは決勝ラウンド準決勝敗退)ではチーム全26試合のうち11試合(うち先発10試合)に出場し11得点。チームが準優勝に終えたU-20コパ・ド・ブラジルでは全8試合に先発出場を果たし3得点。年間46試合32得点1アシストを記録して2024年シーズンを終えた。
≪パウメイラス≫
– 2025 –
2025年は1月3日に初戦を迎えたU-20全国大会カップ戦でいきなり2得点を記録。すると、第2戦を終えた翌日の1月7日にトップチームへの昇格が告げられる。
2025年1月15日サンパウロ州選手権開幕節ポルトゲーザ戦(H)、スターティングイレブンに名前を連ねプロデビューを果たす。
翌1月18日第2節ノロエスチ戦(A)では、後半15分にピッチに送り出されると9分後の後半24分、右サイドからのクロスボールがPA内で混戦となり、自らの足元にこぼれたボールを振り向きざまでゴールに流し込む。プロデビュー後2試合目にしてプロ初ゴールを記録した。 さらには1月22日第3節サントス戦(A)ではスタメンに抜擢されると、0‐1のビハインドで迎えた後半23分、PA左角からのMFマウリシオ(Maurício, 2001)のクロスにゴール前に斜めに上がりフリーの体勢でゴールネットを揺らした。
しかし、その後も出場機会を与えれるものの対戦相手のマークも厳しくなり、結果を残すことができず出場時間が減少していく。さらには、2月28日にFWヴィトル・ホッキ(Vitor Roque, 2005)がパウメイラスに入団。センターフォワードとしてFWヴィトル・ホッキ、FWフラッコ・ロペス(Flaco López, 2000)に次ぐ3番手に立ち位置に甘んじることとなる。
3月30日開幕の全国選手権、4月3日開幕のリベルタドーレスではベンチ入りを果たすが出場機会は訪れず、4月30日以降はU-20チームを中心に試合に出場することとなる。
なかなかトップチームで出場機会は得られないものの、アベウ・フェヘイラ監督は6月15日に初戦を迎えるクラブW杯のメンバーにFWタリスを招集。上述の2選手とは異なるプレースタイルを持つFWタリスへの将来に向けたポテンシャルを含めた期待値の高さを物語っているように思われる。
≪シーズン別クラブ出場記録≫
シーズン | 所属 | 大会 | 試合 | 出場 時間 | 得点 | アシ スト |
---|---|---|---|---|---|---|
2025年(20歳) | パウメイラス | 全国選手権 | 1 | 24 | 0 | 0 |
州選手権 | 11 | 358 | 2 | 0 | ||
合計 | 12 | 382 | 2 | 0 |
イタリック斜体は、2025年6月23日現在の記録。
※ シーズン欄の年齢は、12月31日時点の年齢です。
<代表(世代別含む)経歴>
N/A
<プレースタイル、エピソード、雑感 etc.>
利き足は左。
身長184cm、体重72kg。(サッカーサイト「oGol」2024年6月6日参照)
ポジションは、センターフォワード。 パウメイラスU-17チーム在籍時に中盤からセンターフォワードへ転向。
センターフォワードとしての適性は高く、ゴール前では巧みなポジショニングや、巧妙な動きでディフェンダーのマークを外し、ワンタッチで多くのゴールを奪う。また、ペナルティエリアから出て後方に下がり、ボールを受け捌くプレーも得意とする。
シュートレンジが広く、強烈なミドルシュートを放つキック力を持ち、フォワード転向前の中盤でのプレーで戦術眼と視野の広さが培われたことから、ペナルティエリア外では、ミドルシュートやペナルティエリア内へのドリブルによる仕掛け、最終ライン裏へのスルーパス、サイドへの展開など、幅広い選択肢を揃える。
スピード面では、ストライドが大きく特筆するような瞬間的な爆発力はないが、トップスピードは高く、5~10mほどでトップスピードに乗る高い加速力があり、スピード勝負で優位に立つことも多い。
2022年パウメイラスU-17チームでは、FWエステヴォン(Estêvão, 2007)、MFルイス・ギリェルミ(Luis Guilherme, 2006)と共に、左利きの3選手でスリートップを構成し、チームはU-17全国選手権、U-17コパ・ド・ブラジル、U-17州選手権の公式戦3大会すべてで優勝を飾った。
FWエステヴォンは、約6000万ユーロ(約102億円)の移籍金による2025/26シーズン前のチェルシー/ENGへの移籍が2024年5月に内定。 MFルイス・ギリェルミは、2024年6月7日現在、ウェストハム/ENGとパウメイラスが、約3000万ユーロ(約51億円)での移籍交渉を進めている。 タリスについては、2024年2月のスペイン紙「AS」にて、バルセロナ/ESP、ユヴェントス/ITA、マンチェスターユナイテッド/ENGが関心を示しているとの記事が掲載されたが、2024年6月5日のブラジル国内の報道によると、ユヴェントスが7月の移籍ウィンドウでのタリス獲得に向けパウメイラスに打診。タリスはパウメイラスとの契約を2026年末まで残しており、4000万ユーロ(約68億円)の契約解除金が設定されているが、これまでにパウメイラストップチームでの出場機会はなく、契約解除金を大きく下回る金額になると思われるが、移籍となる可能性は高い。
(2025年6月23日追記)
“ESPN”の報道によると、2025年1月にトリノ/ITAから800万ユーロでのオファーがあったとのこと。しかし、パウメイラスはFWタリスの移籍金について2000万ユーロの評価を下しているため、交渉の場を持つことなく拒否している。
2025年に入りトップチーム昇格を果たし、プロ2試合目でのプロ初ゴールをマーク。4月15日には契約が更改され、移籍解除金は4000万ユーロに増額された。
層の厚いFW陣の中で多くの出場機会には恵まれていないが、クラブW杯に選手登録されるなど、今後の成長が大きく期待されている。