2025年ブラジル全国選手権2部最終順位

投稿者: | 2025年11月24日
2025年ブラジル全国選手権2部(Série B)の全日程が11月23日に終了しました。

<最終順位表>

順位チーム名チーム名勝点試合得点失点得失
点差
勝点
率(※)
1コリチバCoritiba6838191183923+1659
2アトレチコ・パラナエンセAthlético Paranaense6538198115343+1057
3シャペコエンセChapecoense6238188125235+1754
4ヘモRemo6238161485139+1254
5クリシウーマCriciúma61381710114733+1453
6ゴイアスGoiás61381710114237+553
7ノヴォリゾンチーノNovorizontino6038151584332+1150
8CRBCRB5638168144540+549
9アヴァイーAvaí56381414105040+1049
10クイアバCuiabá54381412124344-147
11アトレチコ・ゴイアニエンセAtletico Goianiense52381313123938+145
12オペラリオ・パラナエンセOperário-PR48381212144044-442
13ヴィラ・ノヴァVila Nova47381114134044-441
14アメリカ・ミネイロAmérica-MG46381210164144-340
15アスレチッキAthletic4438128184353-1038
16ボタフォゴ-SPBotafogo-SP42381012163252-2036
17フェホヴィアリアFerroviária4038816144352-935
18アマゾナスAmazonas3638812183855-1731
19ヴォウタ・ヘドンダVolta Redonda3638812182643-1731
20パイサンドゥPaysandu2838513203652-1624
水色のハイライト:1部昇格
ピンクのハイライト:3部降格
※勝点率 = 実際勝点 ÷ 最大可能勝点(勝点3x試合数)。
  例 サントスの場合:
    実際勝点68、最大可能勝点 = 3x38 = 114、勝点率 = 68 ÷ 114 = 59.64%
 Aproveitamento (アプロベイタメント)といい、ブラジルでチームや監督の成績を評価する目的でよく利用される指標です。

<昇格チーム総括>

優勝:コリチバ(Coritiba)

2007年、2010年に続き、3度目の全国選手権2部 "Série B" 優勝。
来季は2年ぶりに1部 "Série A" に復帰。
2024年にミラソウ(Mirassol)を1部昇格へ導いたモザルチ(Mozart, 1979)監督が年初からチームを率いる。
1月に開幕したパラナ州選手権は、サポーターの期待を大きく下回る準々決勝敗退と結果を残せなかったもののそこから守備を再構築。
4月に開幕した全国選手権2部は、第7節まで3勝1分3敗と開幕スタートこそ失敗するものの、次第に攻守の歯車が噛み合い第15節に首位に浮上。しかし、守備的な戦術はサポーターからの支持が低く、シーズン半ばに攻撃的なスタイルを試すが、第17節での5失点など4試合で5得点9失点。結果が伴わず再び堅守に立ち戻った。
その後は安定した戦いぶりで常に昇格圏内を維持。第29節に首位に立つとそのまま最終節まで首位をキープし、2部優勝および1部昇格を勝ち取った。
総得点「39」は20チーム中15番目の成績。
一方で複数失点は僅か3試合。総失点「23」は現行レギュレーションが始まった2006年以降で2番目に少ない記録となった。
最多試合出場 : 37試合 FWグスタヴォ・コウチーニョ(Gustavo Coutinho, 1999)
最多得点 : 6得点 MFジョズエ(Josué, 1990)
最多アシスト : 4アシスト MFジョズエ(Josué, 1990)
若き守護神GKペドロ・モリスコ(Pedro Morisco, 2004)を中心に、CBマイコン(Maicon, 1988)やCBブルーノ・メロ(Bruno Melo, 1992)といった経験豊かなDF陣が奮闘。
アトレチコ・ゴイアニエンセ所属時の2023年に全国選手権2部得点王(14G)に輝いたFWグスタヴォ・コウチーニョ、2022‐23年に徳島/JPNでプレーしたFWデラトーレ(Dellatorre, 1992)など前線の選手も守備に奔走。
MFジョズエやMFセバスチアン・ゴメス(Sebastián Gómez, 1996)といった中盤の選手がタイミングよくFW陣と入れ替わるように前線に顔を出し攻撃にアクセントをつけた。
2026年はモザルチ監督の続投が決定。
今季同様に守備に重点を置いた戦術が採用されると思われるが、Série A の強豪との対戦では引いて守り切るのは至難の業と思われる。また、攻撃陣に軸となる選手も欲しいところ。選手層もベテランの域に差し掛かる選手が多く若返りも図りたい。

2位:アトレチコ・パラナエンセ(Athlético Paranaense)

1年で全国選手権1部 "Série A" 復帰。
2024年後半の急失速からまさかの2部降格を受け、シーズン終了後まもなくマウリシオ・バルビエリ(Mauricio Barbieri,1981)氏を監督に招聘。
VOLフェルナンジーニョ(Fernandinho, 1985)やCBチアゴ・エレーノ(Thiago Heleno, 1988)、FWパブロ(Pablo, 1992)など経験豊富な選手と契約を更新せず、世代別代表経験者を含め将来を嘱望される若手を中心とした選手構成でシーズンに入った。
しかし、精神的な支柱となる選手の不在もあり、1月に開幕した2連覇中のパラナ州選手権は準決勝敗退。
昇格候補の最有力として全国選手権2部開幕を迎えたが、第6節を終えた時点で3勝3敗と成績は振るわずバルビエリ監督は解任。後任にオダイール・エルマン(Odair Hellmann, 1977)監督を迎えたが、成績は一向に上向かず、第22節終了時点で13位に低迷する。
しかし、そこから7連勝を達成し一気に昇格争いに加わると、第34節から再び5連勝。最終的に2位まで浮上し、来季の1部昇格を勝ち取ることに成功した。
最多試合出場 : 35試合 MFサペリ(Zapelli, 2002)
最多得点 : 9得点 FWビベロス(Kevin Viveros, 2000)
最多アシスト : 6アシスト MFサペリ(Zapelli, 2002)
前半戦は無失点試合が僅か3試合と守備が安定しない。
そこで2019年コパ・ド・ブラジル制覇の立役者で経験豊かなGKサントス(Santos, 1990)とアトレチコ・ナシオナル/COLから獲得したばかりのCBアギーレ(Aguirre, 1996)を第18節からスタメンに起用。さらに第22節にはU-20代表CBアルトゥール・ジアス(Arthur Dias, 2007)を抜擢。中盤のMFフェリピーニョ(Felipinho, 2001)がプリメイロボランチに定着し守備面が大きく改善する。
するとMFサペリがより攻撃に重点を置けるようになり攻撃陣を牽引。
CBアギーレと同じくアトレチコ・ナシオナルから7月に加入したFWビベロス(Viveros, 2000)が瞬く間にフィットし21試合9G3Aの活躍。膝の大ケガで長らく戦列を離脱していたFWジュリマール(Julimar, 2001)が8月末に復帰し13試合4G3Aの成績を残した。
後半戦は無失点試合が9試合。チーム成績も12勝4分3敗と前半戦の7勝4分8敗から大きく改善した。
チーム状況が上向きとなる中出場機会を得た、左SBレオ・デリキ(Léo Derik, 2005)、MFドゥドゥ・コジツキ(Dudu Kogitzki, 2006)などが選手層の底上げに寄与する活躍。
今季前半に出場機会を得たもののチームの結果に貢献できなかった若手選手も試合経験を積み重ねており、来季は若い選手によるチーム内競争も激しさを増すことが予想される。
ここ数年迷走しているように見える監督人事を固め、精神的な支柱となる選手を補強できれば、2026年は台風の目となる可能性は高い。

3位:シャペコエンセ(Chapecoense

2021年以来5年ぶりの1部 "Série A" 復帰。
2部降格後は、2022年14位、2023年16位、2024年15位と低迷を続けたが、今季は3位でフィニッシュし見事に来季の1部昇格を決めた。
今季は2024年終盤に監督に就任し2部残留を果たしたダウ・ポッツォ(Dal Pozzo, 1969)監督が続投。クラブは慢性的な財政難から積極的な補強を進められず、チーム力は現状維持かと思われた。
しかし、1月開幕のサンタカタリーナ州選手権は徐々にチーム力を上げていき、グループラウンド5位から見事に準優勝。
全国選手権2部は、第8節終了後に州選手権得点王(7G)FWマリオ・セルジオ(Mário Sérgio, 1995)のコンサドーレ札幌/JPNへの移籍があったが、第14節終了時点で6勝1分7敗の10位の成績で凌ぎ切ると、そこから10試合負けなしの6勝4分の成績を残し昇格争いに加わる。
第22節終了後にはそれまで20試合6G6Aの右WBマイウトン(Maílton, 1998)がサンパウロに引き抜かれ、第25節から4連敗を喫したが、チームはしっかりと立て直され昇格争いに踏みとどまった。
3試合勝ち星がなく5位で迎えた最終節は、後半開始直後に左SBヴァウテル・クラール(Walter Clar, 1994)のPKによるゴールを最後まで守り抜き1-0の勝利。上位チームの敗戦もあり最後の最後に昇格圏内に返り咲き5年ぶりの1部参戦を勝ち取った。
最多試合出場 : 38試合 左WBヴァウテル・クラール(Walter Clar, 1994)、VOLハファエウ・カルヴァリェイラ(Rafael Carvalheira, 1999)
最多得点 : 8得点 左WBヴァウテル・クラール(Walter Clar, 1994)
最多アシスト : 10アシスト MFジオヴァーニ・アウグスト(Giovanni Augusto, 1989)
個々の選手能力に見劣ると思われたものの、キャプテンCBブルーノ・レオナルド(Bruno Leonardo, 1996)を中心に据えた3バック、執拗なマークによる堅守をベースに構築されたリアクションサッカーがチーム全体に浸透し、2度に渡るシーズン途中の中心選手の退団という逆境を乗り越えシーズンを通してチーム力を高めていった。
FWマリオ・セルジオに代わってはFWネット・ペッソア(Neto Pessoa, 1994, 26試合5G1A)をクリシウーマから獲得する的確な補強が実施され、育成出身のFWイタロ・ヴァルガス(Italo Vargas, 2002)がスーパーサブとして37試合5G3Aの活躍。
右SBマイウトンの退団には複数の選手をローテーションで起用することで対応した。
2026年に向けてダウ・ポッツォ監督の続投が決定。チーム戦術も継続されると思われるが、左WBヴァウテル・クラール、VOLハファエウ・カルヴァリェイラ、MFジオヴァーニ・アウグストなど、一部の選手への依存度が高まっており、財政難の中、どこまで選手層を厚く出来るかが再昇格一年目の課題となりそうだ。

4位:ヘモ(Remo)

現行レギュレーションとなる2006年以降初の1部 "Série A" 昇格。
2024年に3部 "Série C" からの昇格に導いたホドリゴ・サンタナ(Rodrigo Santana, 1982)監督が続投するが、クラブはパラー州選手権のグループラウンド終了時点で5勝2分1敗の首位通過ながら同監督を解任、ダニエウ・パウリスタ(Daniel Paulista, 1982)氏を監督に招聘。
選手たちの動揺は小さくチームはその後3年ぶりの州選手権タイトルを獲得した。
全国選手権2部は開幕節から9試合負けなしの4勝5分とまずまずのスタートを切るが、第10節に初黒星を喫するとクラブはダニエウ・パウリスタ監督を解任、全国選手権1部でも実績のあるアントニオ・オリヴェイラ(António Oliveira, 1982)氏を監督に招聘する。
しかし、アントニオ・オリヴェイラ監督の守備的な戦術は思うようにチームに浸透せず、第27節の敗戦後に解任。同監督は4勝6分4敗の成績を残しクラブを去った。
跡を継いだグート・フェヘイラ(Guto Ferreira, 1965)監督は、初戦(第28節)に敗れチームは12位へと後退するが、コンパクトに陣形を保つ攻撃的な戦術が功を奏し、第29節から6連勝(この連勝中は16得点7失点)を達成し昇格圏内の3位に再浮上。その後3試合に足踏みし最終節は6位で迎えるが、同4位のゴイアスとの直接対決で3-1の勝利。同3位クリシウーマがクイアバに苦杯を舐めたため、チームは4位に浮上し、1部昇格の最後の切符を手にした。
最多試合出場タイ : 37試合 GKマルセロ・ハンジェウ(Marcelo Rangel, 1988)
最多得点 : 15得点 FWペドロ・ホッシャ(Pedro Rocha, 1994)
最多アシスト : 10アシスト MFジョヴァーニ・アウグスト(Giovanni Augusto, 1989)
2部再昇格1年目となった2025年は、グレミオで主力メンバーの一人として2017年リベルタドーレスのタイトルを持つFWペドロ・ホッシャなど、攻撃的な選手を中心にほぼすべてのポジションで補強を実施。ほぼすべてのポジションで血の入れ替えが行われた。
シーズンを通して4人の監督が指揮を執ったが、アントニオ・オリヴェイラ監督を除く3人の監督が、前線からの積極的な守備を展開し、スピード豊かな前線を生かした鋭いショートカウンターと、MFジョヴァーニ・アウグストを軸にしたボール支配率を高める展開を併用。
シーズン途中の補強では、前線にFWジョアン・ペドロ(João Pedro, 13試合4G1A)、中盤にグレミオからMFナタン(Nathan, 1996)、最終ラインにCBカイキ・アウメイダ(Kayky Almeida, 2005)とピンポイントの補強を実施し選手層に厚みを加えた。
最終節ゴイアス戦は前半7分にリードを許すも、前半アディショナルタイムにFWペドロ・ホッシャが同点ゴール。FWペドロ・ホッシャは後半18分、後半39分にFWジョアン・ペドロへのアシストを記録し、チームは3-1の勝利。他会場の結果、1部昇格の最後の切符を手にした。
なお、グート・フェヘイラ監督は複数のクラブで5回目の1部昇格を成し遂げた。
一年で2部を通過したヘモだが、多くの選手が期限付き移籍や2025年単年度での契約。2026年に向けては、監督人事を第一に進め、監督の戦術に沿った選手の慰留と獲得を進めていきたい。

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