ゼ・ルーカス (Zé Lucas)

投稿者: | 2025年8月1日
新規投稿 : 2025/08/01
更新履歴 : ‐‐‐

逸材 ブラジル サッカー ボランチ エスポルチ 若手 バルセロナ ベティス

ジョゼ・ルーカス・ゴメス・ダ・シウヴァ

José Lucas Gomes da Silva

ポジション:ボランチ

利き足:右

2008年3月28日生まれ

<幼少期>

 ブラジル連邦共和国の北東部ペルナンブコ州、州都ヘシフェ(Recife)から約45㎞内陸に入った町ヴィトーリア・デ・サント・アントン(Vitória de Santo Antão)に生まれる。

<クラブ経歴>

≪育成時代

 8歳の時にヘシフェに本拠を置くエスポルチ下部組織のフットサルチームに入団する。
 入団当初からチームスタッフの注目を集めると、U-9からU-17カテゴリーまで常に実際の年齢よりも上のカテゴリーでプレー。フットサル全国選手権のタッサ・ブラジル(Taça Brasil)では、U-13、U-15カテゴリーで全国制覇を達成する。
 11歳から15歳の時にはフットサルとサッカーを掛け持ち、15歳の時にプロサッカー選手を夢見てサッカー一本に絞った。
 2024年(年初15歳)にはU-17チームの中盤の一角を占め、2月27日-5月1日の期間に開催されたU-17コパ・ド・ブラジル(全32チーム、ノックダウン方式)では、準決勝敗退までのチーム全7試合(うち先発6試合)に出場し1得点を記録。
 2024年8月24日に開幕したペルナンブコ州選手権では、チーム全14試合のうち10試合(うち先発10試合)に出場し1得点。チームを大会優勝へと導いた。

エスポルチ≫

– 2025 –

 2025年(年初16歳)1月1日、U-17チーム登録資格を有しながらもU-20カテゴリーをスキップし、トップチームに昇格。
 2025年1月11日ペルナンブコ州選手権開幕節に先発で起用されプロデビュー。
 この試合はU-20チームが主体だったとは言え、その後第3節までのU-20チーム主体のチームで連続スタメン出場を果たす。
 1月22日東北部州選手権のコパ・ド・ノルデスチ開幕節こそ出場機会は訪れずベンチを温めたが、主力メンバーで構成された1月26日州選手権第4節ではポルトガル国籍ペパ(Pepa)監督のもとスタメンに復帰。
 2月1日-19日のコパ・ド・ノルデスチ、州選手権の5試合に連続してスタメン出場を果たし監督や周りの選手の信頼を勝ち取っていく。
 3月に入りU-17ブラジル代表の一員として2025南米U-17選手権に出場するためしばらくチームを離脱。
 キャプテンとして南米U-17選手権U-17ブラジル代表優勝を手土産にチームに復帰を果たすと、2025年4月16日全国選手権第4節RBブラガンチーノ戦(H)にて後半36分にピッチに立つ。
 そして、続く4月19日第5節コリンチャンス戦(A)にて20分間のプレー。
 4月26日第6節フォルタレーザ戦(H)にて先発に抜擢。セグンドボランチとしてピッチに立つと、前年全国選手権4位の強豪を相手に、相手ビルドアップ時のパスカットやボール奪取、チーム最多の4回のデュエル勝利、さらには攻撃面で2本のシュートなどを記録。試合は引き分けに終えたが、「GE」紙の採点では両チームで最高得点を獲得する活躍を見せた。
 2025年7月31日現在、エスポルチは全国選手権での成績不振により、ペパ監督からアントニオ・オリヴェイラ(António Oliveira)監督、ダニエウ・パウリスタ(Daniel Paulista)監督へと監督交代が相次いでいるが、ゼ・ルーカスはダブルボランチの一角としてスタメン出場が続いている。

≪シーズン別クラブ出場記録≫

シーズン所属大会試合出場
時間
得点アシ
スト
2025年(18歳)エスポルチ全国選手権1272100
州選手権652000
コパ・ド・ノルデスチ434700
 合計22158800
イタリック斜体は、2025年7月31日現在の記録。
※ シーズン欄の年齢は、12月31日時点の年齢です。

<代表(世代別含む)経歴>

– 2025 –

 2025年2月10日、CBF(ブラジルサッカー連盟)により発表されたU-17ブラジル代表の23選手の一人として世代別代表初選出。この招集は2月24日と27日に開催されるU-17エクアドル代表との国際親善試合に向けたもの。
<2025南米U-17選手権>
 2025年3月3日CBFにより発表された2025年南米U-17選手権ブラジル代表の23選手の一人として選出。
 ★予選ラウンド
 3月28日グループラウンド第1節ウルグアイ戦(△1‐1): 先発フル出場
 3月30日グループラウンド第2節ボリビア戦(〇3‐0): 先発フル出場
 4月 1日グループラウンド第3節対戦なし
 4月 3日グループラウンド第4節ベネズエラ戦(〇1‐0): 先発フル出場
 4月 5日グループラウンド第5節エクアドル戦(〇3‐2): 出場停止
 ★決勝ラウンド
 4月 3日準決勝チリ戦(〇1‐0): 先発フル出場
 4月 5日決勝コロンビア戦(△1‐1, PK〇4‐1): 先発フル出場
 ゼ・ルーカスはキャプテンとして優勝カップを掲げた。

 2025年5月30日CBFにより発表されたU-17ブラジル代表の23選手の一人として招集。これは6月24日、27日に開催されるU-17メキシコ代表との国際親善試合に向けたもの。
 6月24日第1戦での0‐1の敗戦で迎えた27日第2戦、ゼ・ルーカスは見事なミドルシュートを叩き込み(世代別)代表初ゴールをマークした。

<プレースタイル、エピソード、私感 etc.>

 利き足は右。
 身長173cm、体重70㎏。(サッカーサイト「oGol」2025年7月31日参照)
 ポジショニング、パス精度、スピード、ボール奪取力に特長を持つ。
 ポジショニングについては、セグンドボランチとして守備面で高い位置でのプレーが印象的。前線の選手がプレスに行く局面で複数の相手選手を眺める位置にポジションを取り、ボールが蹴りだされるモーションを見て素早くパスの受け手へ寄せ、ボールを奪い去るプレーがよく見られる。
 自陣や相手陣入口でボールを奪った際には常に縦のパスを意識している様子がうかがえる。
 2025年はチーム戦術によるところも大きいが、相手陣でのボール奪取、ボールを受けた際は、ボールを長く握らず高精度のパスをサイドへと散らす広い視野を持つ。
 フットサルを長く続けていたため足元の技術は高い。細かなドリブルや相手を抜き去る際のスピード、ボールを受ける際の事前動作なども印象に強く残る。

 2025年シーズンでゼ・ルーカスとダブルボランチのコンビを組むことが多いコロンビア国籍のクリスチアン・ヒベーラ(Christian Rivera, 1996)は、年齢が一回り下の相棒について、「魔法使いのようだ。現在のような謙虚さや規律を持ち続ければ世界のトップに到達することができるんじゃないかな。それだけの才能のあるクラッキとピッチや控室を共有できることが本当に光栄に思えるよ」と大絶賛している。

 2025年6月下旬、エスポルチ代表ユーリ・ホマォン(Yuri Romão)氏が複数のクラブ幹部と共に、バルセロナとレアル・ベティスの招きに応じスペインを訪問。ユーリ・ホマォン氏はメディアに対し「会談は3クラブ間の提携を含めた連携強化や育成メソッドなど様々な分野に及んだが、ゼ・ルーカスについては個別の話はしていない」と話している。
 この会談の時点でブラジル国外クラブから1250万ユーロのオファーがあったようだが、エスポルチは早々にのオファーを拒否。
 公式なオファーはないものの、バルセロナとレアル・ベティスの両クラブはゼ・ルーカスに強い関心を示しており、すでに何度もスカウトをブラジルに派遣しているという。
 2025年3月に開幕した2025南米U-17選手権でゼ・ルーカスはキャプテンとしてチームを優勝に導いた。
 同年11月にはU-17W杯が開催されるが、その舞台で自身の価値をさらに高めるに違いない。

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